稲田朋美防衛相、辞任の意向固める PKO日報問題で

稲田朋美防衛相が7月27日、破棄したとする南スーダンに派遣された平和維持活動(PKO)部隊の日報を陸上自衛隊が保管していた問題をめぐり、防衛大臣を辞任する意向を固めた。

稲田朋美防衛相は7月27日、破棄したとする南スーダンに派遣された国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を陸上自衛隊が保管していた問題をめぐり、防衛大臣を辞任する意向を固めた。NHKニュースなどが報じた。

産経ニュースによると、PKOの日報問題をめぐる混乱などの責任をとるとみられる。

稲田氏が28日にも安倍晋三首相に辞表を提出する方針だと、NHKニュースが伝えた。

PKO日報をめぐっては、防衛省は当初、陸上自衛隊が廃棄したと説明していたが、実際には電子データが保管されていたことが判明。3月から、防衛観察本部が全容の解明に向けて特別防衛監察を進めている。

防衛省は28日にも特別防衛監察の結果を公表するとともに、関係者の処分も発表する方針。陸自トップの岡部俊哉陸上幕僚長も既に、引責辞任する意向を固めている

稲田氏は、陸上自衛隊が保管していた事実を公表しないことを了承していたと一部で報じられたが、「隠蔽(いんぺい)を了承した、非公表を了承したという事実は全くない」と否定。一方野党は罷免を求めていた。

安倍内閣の閣僚辞任は、2012年12月の第2次政権発足以降、6人目。第3次政権としては、17年4月に失言で復興相を辞めた今村雅弘氏に続いて4人目となる。

稲田氏は05年9月の郵政選挙で初当選。「将来のリーダー候補」として安倍首相に重用され、自民党政調会長を経て、16年8月に防衛相に就任した。

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