ルノーが車の振動を模した電動ゆりかご"ドリーム・クレードル"を開発

何の問題もなく寝付き、あやす必要のない赤ちゃんもいれば、何時間も抱いていなければいけない赤ちゃんもいる。
RENAULT

何の問題もなく寝付き、あやす必要のない赤ちゃんもいれば、何時間も抱いていなければいけない赤ちゃんもいる。

なかには車の中でしか眠らないという赤ちゃんもいるだろう。エンジンの低く唸るような音と道路のデコボコから伝わる心地いい振動にあやされて、彼らは気持ちよさそうに眠る。ただ親にとって不運なことに、そうした赤ちゃんに限って、車から出そうとするや否や目を覚ましてしまうのだ。

そんな親たちの悩みを軽減すべく、フランスの自動車大手「ルノー」とイタリアのベビー用品メーカー「キッコ」が開発したのが、"ドリーム・クレードル"(夢のゆりかご)だ。フランスのトレンド情報誌「LSA」が報じた。

台座の黒い部分に形の合うゆりかごを固定すれば、準備はOK。あとはスマートフォンを使って専用のアプリから「道のり」をプログラムすればいい。家から出ずして、車に乗っているときのような音や振動を作り出すことができるという訳だ。

スポーツコース、高速道路、カーブの多い道路などなど、「道のり」は複数のオプションから選ぶことができる。商品の紹介ビデオは5月10日に公開された。

「ドリーム・クレードル」の宣伝活動は当初イタリアで行われたが、どうやら世界的に人気に火が点きそうだ。というのも、数日後にアメリカの自動車大手「フォード」が、後を追うように接続式ゆりかごのコンセプトを発表したからだ。

しかしフォード社の発表したモデルはあくまで試作品で、まだ商品化が検討されている段階なのに対し、ルノー社の「ドリーム・クレードル」は実際に販売される。最初はイタリアで、次いで2018年にはその他の国の市場にも進出するという。価格はおよそ100ユーロ(約1万3千円)。

とはいえ大きな疑問は残っている。「ドリーム・クレードル」は果たして本当に、赤ちゃんが寝付くのに十分な車の音や振動を再現してくれるのだろうか?

ハフポスト・フランス版より翻訳・加筆しました。