東京都議選の開票が始まった7月2日午後8時過ぎ、自民党の下村博文・東京都連会長に、ジャーナリストの池上彰氏が切り込んだ。自民党が現有57議席から大幅に減る見込みとなったことについて、「ご自身が加計学園の関係者から献金を受けたという週刊誌報道が影響があったのでは」と質問をぶつけた。
テレビ東京系で放送された「池上彰の都議選ライブ~ニッポンの大問題~」の一幕だ。下村氏と池上氏の主なやり取りは以下の通り。
■下村氏「国政の問題が都議選に直結した」
——今回の都議選は何でこうなったとお考えですか?
まだ結果が出てるわけではありませんが、予想ですと非常に厳しいことになりそうです。都議候補は、地に足をつけて地道に活動をしていて、それぞれ反応も悪くなかったと聞いています。その上のほうで、国政の問題が都議選に直結したと、非常に残念です。
——どうしても都議選は国政の影響を受けてしまいがちです。今回、国政の何が一番、悪影響を及ぼしたとお考えですか?
それはいろんな発言、失言ですね。国会の会期末の処理等の問題。国会における論戦。それがずっと都議選そのものにも影響したのだと思います。
——とりわけ稲田防衛大臣が都議選の応援で「自衛隊としてよろしくお願いします」というのはあり得ない発言だと思うんですが、これは非常に大きく影響したんじゃないですか?
そうですね。ただ、本人は実際に「自衛隊にお願いする」とか「防衛省にお願いする」という意味で言ったわけではないと思いますが、誤解を受ける発言であったことは間違いありません。稲田防衛大臣もすぐに撤回されましたが、残念ながらその影響も非常にあったと思います。
——下村さんご本人も、文部科学大臣時代に加計学園の関係者から合わせて200万円を受け取っていたのではないか?という週刊誌報道がありました。これも影響したんじゃないですか?
(影響は)ありますね。これは完全に選挙妨害だという風に思います。すぐに記者会見をして、事実でないと表明しましたが、残念ながら(有権者に)届いてない。逆にマイナスになった部分についてはお詫びしたいと思います。