パッキャオが初防衛に失敗した――。
WBO世界ウエルター級タイトルマッチが7月2日、オーストラリアのブリスベンで行われ、世界6階級を制覇した王者のマニー・パッキャオ(38=フィリピン)が、挑戦者の同級1位ジェフ・ホーン(29=オーストラリア)に0-3で判定負けした。ホーンは世界的には無名。まさかの王座陥落だ。ESPNなどが報じた。
試合は5万5000人が観戦。試合は序盤から挑戦者が初回から積極的にパンチを繰り出す乱打戦となった。
判定は、審判3人のうち、1人が117―111でホーン。残りの2人は115―113で、ホーンを支持した。
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■ジェフ・ホーンとは?
公式Facebookページによると、1988年にブリスベンで生まれたホーンは、9歳のときにボクシングを始めた。初試合は10歳。2012年のロンドンオリンピックでは、ベスト8に入った。
2013年にプロ転向。プロでの成績は17戦16勝1分けの無敗で、うち11回はKOで勝利している。
ボクシングを始めたのは自己防衛のため。読書をしたり、ボードゲームで遊ぶのが好きな、自称「オタク」で、よくいじめられていたという。
ボクシングの前はサッカーやラグビーをしていた。最近までは州立高校で、体育を教えていた。
■パッキャオ「勝つに相応しい選手」
フィリピンの上院議員でもあるパッキャオは2016年4月に引退したが、同年11月に復帰し、このタイトルを奪還していた。しかし、復帰後の初防衛は叶わなかった。
日刊スポーツによると、試合後パッキャオは、ホーンについて「勝つに相応しい選手」などとコメント。「何の言い訳もしません。彼が生き残ったということです。私はこの試合から、多くのことを学びました。次の試合に生かします」などと述べた。再戦について聞かれるとパッキャオは、「もちろんだ」と答えた。
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