犯罪を計画段階から処罰できる「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織的犯罪処罰法をめぐる与野党の攻防が参議院で続いた6月14日夜、国会近くで演説した上西小百合衆院議員(34)の公設秘書が、「共謀罪」に反対するため集まった人たちと言い争い、もみ合いになった。
上西氏は公設秘書の男性に紹介されると、「みなさまに申し上げたいことは、ただひとつ。私たちを、野党、今からの動きを見ていてください。みなさん方には本当に申し訳ないです。次の衆院議員選挙で、野党共闘で、安倍政権の一強と闘い、数の力を…」と演説を始めた。
すると、群衆の中から「今やらなきゃダメって言ってんだよ」「今やんなきゃ」「ダメ、今やんなきゃ」と女性の大きな声が聞こえた。
この罵声を受けて、上西氏の公設秘書が上西氏の横に登場してマイクを奪うと「うるせえ、てめえら、この野郎。おまえらに何ができるんだよ。今やるってできねえんだよ。なあ。この野郎、できねえよ。騒いでて楽しいだろ、てめえら」と上西氏の演説そっちのけで大声でまくしたてた。群衆から「お前誰だ」との声がでると、公設秘書は「俺は上西の秘書、公設秘書。おめえら、ギャーギャーやって楽しいだろう。できねえんだよ」と怒ったように続けた。
これに反発した集会参加者数人が公設秘書を囲んでマイクを奪おうとしたため、公設秘書と取っ組み合いになった。この間も公設秘書は「ふざけんな」と言い返すと、参加者は「なんだこのやろう」「秘書だったら大人しくやれ」などと言い合った。
上西氏は騒動の後で再びマイクを手にして話を再開したが、短く打ち切ってその場を去った。
このもみ合いの様子の一部始終の動画が一般市民からYouTubeなどネットに公開され、「また内ゲバか」などと話題になった。
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