インドネシアの島の海岸に打ち上げられた巨大な生物の死骸の動画が投稿され、世界中の人々の注目を集めている。
インドネシアのメディア「ジャカルタグローブ」は、この腐敗した生物を“巨大なイカ”と表現し、セラム島の住人は5月9日、約15メートルの死んだ巨大生物を発見したと報じた。
しかし、3人の海洋専門家は、この生物は「実際はヒゲクジラのように見える」とハフポストUS版に語った。
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いくつかの写真は、背骨のようなものを捉えている。
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左側の部位は、ヒゲクジラに見られる(ヒゲクジラのように水を大量に飲み込み餌をヒゲで濾して食べる)フィルタフィードクジラに似ている。
「巨大イカは無脊椎動物ですが、骨(顎、頭蓋骨、脊椎動物)が明らかに存在しているので、ナガスクジラ科のクジラの種類と言っていいと思います」と、クジラとイルカの保護団体のエグゼクティブ・ディレクター、レジーナ・アスムティス-シルビア氏はコメントした。
「ヒゲクジラのある種(ナガスクジラ)は、ヘソからアゴにかけて腹部に溝があります。それは、クジラが何かを食べると拡張する伸縮性のある組織です」と彼女は付け加えた。
彼女は、画像を見て、腹部の溝やクジラのアゴの骨と頭蓋骨と考えられる箇所を赤くマークした。
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REGINA ASMUTIS-SILVIA
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REGINA ASMUTIS-SILVIA
海洋研究保全協会のCEOで、シニア自然科学者のエディス・ウィダー氏は、これらの映像だけで判断することは難しいが、いくつかの写真は(ヒゲクジラ類の)クジラひげのように見えるとコメントした。
「私の推測では、これはヒゲクジラです」と彼女は語った。
自然保護活動を行う「オーシャン・コンサーバンシー」のチーム自然科学者のジョージ・レナード氏は、最初は、この生物は巨大なイカなのではないかと思ったそうだが、骨やヒゲを捉えた画像を見た後は、おそらくクジラだろうと同意した。
「砂漠のように荒い映像から、この巨大な海洋生物を特定するのは難しいことです。しかし、生物の特徴がわかる情報を共有してもらえれば、その特性に注目することができます」と彼は話す。
地元住民は、生物の死骸を撤去するため政府に支援を求めている、とグローブは報じている。
最後に、地元の人が投稿した、現実に現れた(北欧に伝わる海の怪物)クラーケンに関するツイートを残しておきたい。
巨大な
何かわからない
生物の死骸が
腐敗してサラム島の海岸にたどり着いた
誰も
これが
何だか
わからない
ハフポストUS版に掲載されたものを翻訳・編集しました。
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