仙台市の市立中学2年の男子生徒(13)が自殺した問題をめぐり、朝日新聞社が生徒の母親に直接取材していない内容を、「母親からのコメント」としてインターネット上の記事に掲載していたと、共同通信などが報じた。同社は記事の一部を削除して修正。広報部は「関係者の方とのやりとりの中で行き違いがあった」と話している。
修正されたのは5月1日付で朝日新聞デジタルに掲載された「いじめ自殺、遺族語る 『あったかどうか』腹が立つ言葉」という記事。
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朝日新聞デジタルは、関係者を通じて取材に応じた母親のコメントとして、「息子が自ら命を絶ってから、混乱したままの日々が続いております」「助けてやれなかった自分を責めるばかりです」などと記述していたが、実際には話していない内容とみられ、この部分は削除された。
修正後は、朝日新聞デジタルはタイトルを「いじめ自殺、遺族の思い 『あったかどうか』に憤り」に変更。河北新報によると、コメントを紹介する部分も当初「生徒の母親のコメントは次の通り」となっていたのが、「関係者によると、生徒の遺族が語った内容は次の通り」と変更された。
ハフポスト日本版は5月2日、取材の内容や修正した経緯について朝日新聞社に問い合わせた。同社広報部は「記事は、自殺した生徒の遺族の思いを聞いた関係者の方に取材し、その内容をまとめたものです。関係者を通じての取材であることは、当初から記事に明記しております」と説明。関係者とのやりとりで行き違いがあったことを理由に挙げ、「双方で協議をしたうえでその部分を修正しました」と回答した。