図書館の書棚、満杯であるべき? 和歌山市議の指摘に賛否の声

和歌山市の戸田正人市議が、和歌山市の市民図書館分館について投稿したツイートをきっかけに、書棚の運用方法をめぐって議論が起きている。

和歌山市の戸田正人市議が、新しくオープンした和歌山市の図書館分館について投稿したツイートをきっかけに、書棚の運用方法をめぐって議論が起きている。

戸田市議は、5月1日にオープンした市の生涯学習施設「河西ほほえみセンター」の竣工式に参加。施設に併設されている市民図書館の分館を訪れ、書棚の写真をTwitterで公開した。民間の本屋を引き合いに出し、並んでいる本が少ないことに対して疑問を呈した。

このツイートに対して、書棚の運用方法をめぐって賛否のコメントが寄せられた。

販売、返品で書籍の入れ替わりが激しい民間の本屋と異なり、図書館は蔵書が増え続けることから、「最初から書棚が満杯だと困る」「書架の空きは不足ではなく伸びしろ」といった指摘が多く寄せられた。

一方で、市議の意見に賛同し、行政への責任を問う声も上がった。

中には、蔵書数が今後増えるよう、図書館に対する予算の確保を求める人もいた。

図書館西分館によると、同館は5万冊を収蔵能力があり、現在はオープンに合わせて購入した1万4000冊と、本館から取り寄せた分を合わせて、計約2万冊を収蔵している。

担当者は、図書館が蔵書が増えることを前提に、オープン時は収蔵能力に対して余裕を持った量を確保すると前置きした上で、「予算で購入できたのが1万4000冊で、少ないのは否めない」と、ハフポストの取材に対して答えた。

投稿された写真は一般書籍の書棚とみられ、戸田市議の指摘に対して「本がぎっしりという図書館のイメージとは違うかもしれない」と理解を示しつつ、「児童書の充実に力を入れており、そちらのコーナーは充分な本が揃っている」と述べた。

その上で、「図書館はオープンした際に完成するということはなく、これから育っていく。今後入荷していき、運営していく中で本を充実させていきたい」と話した。

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