亡き息子の卒業式、参加しようとした両親を警察に通報 大分の岩田中学校

大分市の私立中学校で授業中に倒れ、死亡した3年の男子生徒の両親が、学校側から卒業式への参加を拒まれた。
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10max via Getty Images

大分県大分市の私立岩田中学校で授業中に倒れ、死亡した3年生の男子生徒の両親が3月、学校側から卒業式への参加を拒まれた。学校の対応は、文部科学省が示した「学校事故対応に関する指針」に沿っておらず、波紋が広がりそうだ。

県によると、男子生徒は2016年5月13日、体力測定の授業でシャトルラン(往復持久走)の最中に意識がなくなり、病院に搬送されたが数日後に死亡した。学校側は10月に第三者委員会を設置し、詳しい事故原因などを調べている。

文科省は2016年3月、事故発生時に適切な対応ができるよう、「学校事故対応に関する指針」を公表。その中で、被害生徒が死亡した場合の対応について、「保護者の意向も確認し、卒業式への参列なども検討する」と定めている。

この指針を踏まえ、県は2017年1月から、卒業式の参加について保護者と話し合うよう学校側に求めてきた。ところが3月24日の卒業式で、学校は男子生徒の両親を参加させず、警察に通報したという。

中学校を運営する学校法人「岩田学園」は4月17日、男子生徒の両親を卒業式に参加させなかったことは認めたが、理由などについては「外部の第三者委員会が設置され、調査しているので回答はできない」と、ハフィントンポストの取材に対して答えた。

学校は県に対し、その理由について「面会などで感情的になることがあり、式の運営に差し障りがあった」といった趣旨の説明をしたという。

県私学振興・青少年課の担当者は、「指針に沿うよう申し入れをしてきたが、学校側の対応が異なったことは残念だ」と話した。

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