2016年に北海道を襲った複数の台風被害でジャガイモの収穫が減り、ポテトチップスの生産に影響が出ている。カルビーは4月15日から18種類の販売終了、22日からは「ピザポテト」など15種類の販売休止を、湖池屋では3月末をもって16種類の販売終了・種類をそれぞれ決めた。カルビーの担当者はハフィントンポストの取材に対し、ジャガイモを「国産に代わりアメリカ産を増やすなどの対応をしている」などと話した。
販売終了となるカルビーのポテトチップス「フレンチサラダ」味(左)、湖池屋のポテトチップス「リッチコンソメ」味(右)
カルビーの担当者によると、15日から販売を終了するのは、ポテトチップスの「フレンチサラダ」や「しょうゆマヨ」、「梅」味など18種類。全国で販売されているものだけではなく、地方限定で販売されているものも含まれる。主力製品の「うすしお」や「コンソメパンチ」などの販売は継続するが、22日からは「ピザポテト」など、販売を一時休止するものがさらに15種類増える。
湖池屋では3月末をもってポテトチップスの「リッチコンソメ」などが販売終了、また「ガーリック」や「のり醤油」味などが販売休止となった。「カラムーチョ」のパーティサイズも販売終了となったが、今回とは別の理由で以前から販売休止となっていた。湖池屋の担当者はハフィントンポストに「主力製品のポテトチップスのり塩味や、カラムーチョの販売は続ける。これ以上、販売休止・終了する商品が出ないようにしたい」などと話した。
湖池屋がふらの農協(北海道富良野市)に製造を委託していた「シレラ富良野工場」は、北海道産のジャガイモを中心に「カラムーチョ」などを含めたポテトチップスを製造していたが、台風10号により近くの川が決壊。工場は浸水し、操業できない状況になった。
●台風前のシレラ富良野工場付近(2014年6月25日撮影 Google Earthより)
●台風10号後のシレラ富良野工場付近(2016年8月31日撮影国土交通省より)
カルビーでは九州から北海道まで全国各地に契約農家を持つが、北海道産が7割をしめていた。ジャガイモは5月頃から九州での収穫が始まり、桜前線のようにジャガイモの収穫も北上する。カルビーの担当者はハフィントンポストに、「ジャガイモは年に1回しか収穫できないこともあり、いきなり契約を増やすことも難しい。そのため、アメリカ産の割合を増やすことになった」などと話した。湖池屋は国産100%にこだわり、販売を続けるポテトチップスに輸入したジャガイモは使用しないという。
【UPDATE】2017年4月10日 午後2時21分
カルビー側は当初ポテトチップス「フレンチサラダ」味の販売を一時休止するとしていましたが、正しくは販売終了でした。また、4月22日から販売を一時休止する製品に「ピザポテト」を追加しました。
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