アメリカ・イリノイ州のシカゴ警察は4月2日、15歳の少女を集団レイプする様子をFacebook Liveで生中継した疑いで14歳少年を逮捕した。
この生中継の動画は40人ほどが視聴していたが、警察に通報した視聴者は1人もいなかった。
高校1年生の被害者は3月19日から行方不明となっていたが、シカゴ警察は20日に少女の母親が動画のスクリーンショットを見せて被害を訴えるまで、動画の存在に気づかなかった。子供が性暴力の犠牲となったため、母親の名前は公表されていない。母親は警察に、家族ぐるみで付き合いのある友人から動画のことを知らされたという。
警察当局は、少女がレイプされたのは3月19日と見ている。 警察は21日に少女を保護し、カマー小児病院に搬送、少女は治療を受け、母親と再会した。
捜査官らは配信された動画を視聴した。シカゴ警察のアンソニー・グリエルミ報道官はAP通信に、問題の動画には少女と6人の男性、または少年が写っていたという。この動画が極めて不快だったのはその内容だけでなく、「配信中、視聴者が40人ほどいたにも関わらず、誰ひとりとして警察に通報しようとは考えなかった」こともある、とグリエルミ報道官は述べた。
SNS上で犯罪行為を目撃したら、すぐに警察に通報してください。
SNSには法的管轄権が割り当てられていないため、お住いの地域の警察に連絡し、視聴されている出来事についてご報告ください。
また、このような投稿はSNSのサービス事業者にもご報告下さるようお願い致します。
警察は、捜査官がFacebook社に連絡し、動画は削除されたと語った。
「これはおぞましい犯罪行為です。Facebookはこの種のコンテンツの投稿を認めていません。我々はFacebook上でのユーザーの安全保持に対する責任を非常に重要と捉えており、性暴力を撮影した動画や、暴力行為を美化、賞賛する動画は削除します」と、Facebookの広報担当者はEメールで回答した。
少女とその家族は、レイプ被害を届け出たあと、脅迫を受けるようになったと訴えており、警察は被害者と家族に対する脅迫行為についても捜査している。被害者家族が警察に語ったところによると、インターネット上で数名から脅迫を受け、脅迫者らは少女を探して自宅まで来たという。これを受け、刑事らは「並行捜査」を展開することとなった、と警察当局は述べた。
シカゴ警察のエディー・ジョンソン本部長は22日、犠牲となった少女の母親と面会し、少女と家族の様子を確かめた。ジョンソン本部長は「少女の勇気に感銘を受けて」面会の場を後にしたと、警察当局が伝えた。
警察は、3月に複数の若い男性が10代の少女に性的暴行を加えFacebookでライブ配信した事件に関与した疑いで、この少年を告発する予定だと述べた。
ジョンソン本部長は「若者であろうと、責任があります。彼らは自分を恥じるべきです」と述べた。「説明責任を果たしてもらいます」
事件の性質上関係者への配慮が必要であること、また犯行グループの一部が未成年であることから、詳細の多くは明かせない、とジョンソン本部長は述べた。
警察によると、暴行には少なくとも1人の成人男性も加わっていたという。
ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。
▼画像集「リオデジャネイロの集団性的暴行事件に抗議する女性たち」が開きます
(スライドショーが見られない方はこちらへ)