「エマ・ワトソン、その胸の見せ方はいいの?」ノーブラ写真に論争起こる

「フェミニズムとは、女性が自由に選べるようになること」

フェミニストが、胸をみせてはいけないのだろうか?

女優のエマ・ワトソンがヴァニティ・フェア誌のインタビューで撮影したこの写真を巡って「フェミニストとは何か」という議論が起きている。

バーバリーのボレロだけを、上半身にまとったワトソン。組まれた腕の上には、何にも覆われていない胸の一部が写っている。

ワトソンは、国連「UNウィメン」の親善大使として精力的に活動するフェミニストとして知られる。

男性にフェミニズムへのサポートを呼びかけるキャンペーン「HeForShe」の立ち上げにも関わり、カナダのトルドー首相らも巻き込んできた。

フェミニストとして、ワトソンは女性の権利を訴えると同時に「女性はこうふるまうべき」という社会の偏見とも闘ってきた。

しかし、「フェミニスト」という言葉には、まだ固定観念がつきまとっているようだ。ワトソンの写真に対して、「体を見せ物にしながらフェミニストを名乗るのはおかしい」という非難が投稿された。

エマワトソン「フェミニズム、フェミニズム、男女の賃金格差、どうして私の話をみんな真剣に聞いてくれないのかしら……私の胸なら興味あるかな」

エマ・ワトソンは、子供に対する性的搾取や、女性器の切除に反対しているけれど、フェミニストとは何かをわかっていない女優。 #偽善者

フェミニスト:ヌード女優やトップレスは禁止しよう! エマ・ワトソンがトップレス?勇気があって素晴らしいね!#二重思考 #偽善

ワトソンはヴァニティ・フェア誌のインタビューで、「フェミニズム」「家父長制度」「帝国主義者」という言葉を使うことを恐れていたが今はそうではない、と話している

また、自身が演じる映画「美女と野獣」の主人公ベルは、「ディズニーのお姫様」という立場ではあるが「言われるがままの従順な女性ではなく、自らの運命を切り開く」という意味でフェミニストであると語った。

ベルの父親を演じるケヴィン・クラインは、ワトソンが演じるベルについてこう語っている。

「私たちは『フェミニスト』という言葉を聞くと、真面目すぎて楽しくない女性を想像してしまうかもしれません。しかし女性らしく、繊細で、傷付きやすく、そして優しい人間でもフェミニストになれます。そうでありながら、ひとりの人間として扱われる、尊敬されることを望むのがフェミニストです。エマは、ベル役にぴったりです」


ワトソンのファンの多くは、「ワトソンの体はワトソンのものであり、自分の体の一部分をみせるかどうかは、彼女が決めること。体をみせるという選択をしても、ワトソンが偽善的なフェミニストにはならない」とワトソンへのサポートを表明している。

エマ・ワトソンが「悪いフェミニスト」と非難されているのが悲しい。だって、あなたには、あなたの体をどう表現するかを決める自由がある、っていうのがフェミニズムだから。

あなたの体は、あなたが決めるものだよね?上から見下すのはやめようよ!

フェミニストが、自分の体を誇りしてもおかしくない。エマ・ワトソンが胸をみせる写真を撮影したから、彼女のフェミニストの活動が無意味になるなんてことはない。

「フェミニズムっていうのは、女性が自由に選べるようになるってこと。体をみせても隠してもいい。フェミニズムとは何かをわかってない」

「フェミニストにドレスコードはない。女性の体は女性のもの。体をどうするのかは自分で決めること。エマ・ワトソン、あなたは美しくて素晴らしい女性です」

ハフィントンポストカナダ版に掲載された記事を翻訳しました。