ロシアのビタリー・チュルキン国連大使が2月20日、ニューヨークで心臓発作のため急死した。64歳だった。ロシア外務省が声明で発表した。
CNNによると、チュルキン氏は、翌日65歳の誕生日を迎えるはずだったが、執務中に心臓発作に見舞われ、ロシア総領事館からマンハッタンのコロンビア長老派教会医療センターに緊急搬送されたという。
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BBCによると、チュルキン氏は2006年4月から国連大使を務めていた。2014年にウクライナからクリミア半島を併合したことや、シリアのアサド政権がロシアの支援を受けて北部のアレッポを制圧したことなどで批判が高まった際もロシアの立場を強く主張し、国連の安全保障理事会で欧米の国連大使と対立していた。
ロシア政府は、ウラジミール・プーチン大統領がチュルキン氏の外交能力を高く評価し、「悲しみに暮れている」と声明で発表した。また、ロシア外務省は「傑出した外交官だった」と称えた。
国連では会議を中断し、全員が起立し、黙祷を捧げた。ピーター・トムソン国連総会議長は、「我々は最も尊敬され、影響力のあった国連メンバーを失ってしまった。彼の名は国連の歴史の中で生き続けると自信を持って言える」と、チュルキン氏を追悼した。
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