童謡「森のくまさん」の替え歌を巡って、販売差し止めを求めていた訳詞者側と、お笑い芸人「パーマ大佐」側が、販売とパフォーマンスの継続で合意した。
大手レコード会社「ユニバーサルミュージック」(東京)は2月1日、訳詞者の馬場祥弘氏側と「合意が成立した」と公式サイトで発表した。
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馬場氏は1976年までに、「森のくまさん」の訳詞者として著作権登録した。2016年11月、パーマ大佐側から、替え歌を販売することへの同意を、日本音楽著作権協会(JASRAC)を通じて求められた。YouTubeで発表されたショートバージョンをみると、元の歌に「色んな事に手を出した 犯罪・ギャンブル・膨らむ借金 私今追われている だからあなたの邪魔になる」など、独自の歌詞が加えられている。
このとき、パーマ大佐側は「同意を得た」、馬場氏側は「不同意の回答をした」と認識していた。
12月にユニバーサルミュージックから替え歌のCDとDVDが発売され、2017年1月18日に馬場氏側は、販売差し止めと慰謝料300万円を求める通知書を送っていた。
ユニバーサルとパーマ大佐、馬場さんの代理人を務める三木秀夫弁護士の3者連名で発表された文書によると、パーマ大佐側が改めて経緯を説明し「訳詞にかかる著作者人格権が馬場氏に帰属していることを確認」し、馬場側氏は「ユニバーサルミュージック/パーマ大佐が誠意ある行動をしていたことが分かった」という。
馬場氏側は「CD/DVD等の販売及びパフォーマンスに関して快諾」したとしている。
パーマ大佐は1月31日、ピン芸人日本一を決める「R-1ぐらんぷり」3回戦に出場。「『森のくまさん』はまた別でやります」と、上演再開をにおわせていた。