アメリカ・オハイオ州の警察官が、余命4カ月を宣告された白血病の少女アリッサ・エルキンスさんの「テーザー銃を撃ちたい」という願いを叶えた。
2015年に白血病を発症したアリッサさんは、骨髄移植を受け完全寛解の状態に到達したが、癌が再発。地元紙「コロンバス・ディスパッチ」によると、アリッサさんは2017年1月に余命4カ月と診断されたという。
余命宣告を受けたアリッサさんは「Bucket List(やりたいことリスト)」を作成した。リストには「かわいい子犬を飼いたい」「ディズニー・ワールドに行きたい」といった願いの他に、「テーザー銃(遠距離対応型のスタンガン)で誰かを撃ちたい」という冗談混じりで書いた願いも並んでいた。
叔父のジェレミー・エルキンスら家族がアリッサさんの願いを叶える協力者を募っていたが、オハイオ州ニューアーク警察署がこの呼びかけに応じることを決めた。
1月29日、8人の警察官がアリッサさんや彼女の家族らを迎え、そのうちの一人ダグ・ブライン巡査部長がアリッサさんの願いを叶えるべく「テーザー銃を撃たれる役」を買って出た。
■数分間の説明を受けた後、アリッサさんがテーザー銃を発砲。その様子はテレビでも放送された。
映像にはテーザー銃を受けたブライン氏が苦しそうに呻く様子が収められている。
アリッサさんはテレビ局「WBNS TV」の取材に対して、「人を傷つけるのは嫌いだし、こんなに痛がらせてしまうなんて思っていなかった」と後悔を滲ませた。
一方で、自分の「死ぬまでにやりたいことリスト」を叶えるため大勢の人が協力してくれることに対して感謝の気持ちも述べている。
ブライン氏は「たった5秒間程度の苦しみでアリッサさんのような人の願いを叶えることができるなら、何が起きようと協力する価値があると思っている」と話している。