スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが12月6日に登壇したイベントで、新海誠監督のアニメーション映画「君の名は。」について、「すごい映画だなって思いましたよ」と感想を述べた。
この日、鈴木氏は自らの弟子にあたる元ジブリ社員でアニメ映画プロデューサーの石井朋彦氏とともに、石井氏の著書『自分を捨てる仕事術』のトークイベントに出演。その中で、「『君の名は。』についてどう思うか」という質問があがった。
左から、イベントに登壇した藤巻直哉氏、鈴木敏夫氏、石井朋彦氏
東宝によると、『君の名は。』の興業収入は12月5日までに200億円を突破。宮崎駿監督の『ハウルの動く城』を超え、歴代の日本映画の歴代2位となった。興収200億円の大台は宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」以来、史上2作目となる。
そんな『君の名は。』を、鈴木氏は「公開前に見た」と話す。東宝の宣伝プロデューサーから「公開前に見てもらって、一言欲しい」と依頼があったという。今となっては杞憂と言える話だが、公開日が8月26日と夏休み終盤だったため、東宝側には観客動員への不安があったようだ。
映画を見た鈴木氏は東宝側に、「大丈夫だよ、ヒットするよ絶対」と伝えたという。その理由について、鈴木氏は「千と千尋の神隠し」と比較しながら、こう説明した。
いろいろな物語があるけれど、映画に限らず小説もそうだけど、多くの物語は「この世」があって「あの世」へ行くという話ってけっこう多い。あの世へ行って、そこで体験したことをもとに現実へ戻ってくる。その典型が宮崎駿で言うと『千と千尋の神隠し』だった。
でも「君の名は。」に関しては、「あの世」って言葉が効果的に使われている。
新海さんは背景を自分でも全面的にやったし、物語もセリフも音楽もキャラクターの芝居も、背景が目立つように作ってある、非常に珍しい映画。
面白いと思ったのは、あの映画って時間と空間を歪める、そういうことで言えば3.11をなくすことだってできる…なんとことをやっている。すごい映画だなって思いましたよ。
「君の名は。」は12月4日に、ゴールデングローブ賞と並び、アカデミー賞の前哨戦として注目度が高いアメリカ・ロサンゼルス映画批評家協会アニメ映画賞を受賞した。「千と千尋の神隠し」も2002年に同賞を受賞し、翌年にはアカデミー賞の長編アニメ映画賞に輝いた。
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