アメリカ大統領選挙の投開票が11月8日(現地)に行われ、共和党候補のドナルド・トランプ氏(70)が民主党のヒラリー・クリントン氏(69)を破り、当選確実となった。誰がトランプ氏に投票したのだろうか?
CNNの行った出口調査(回答者数2万4537人)によると、各候補に投票した有権者の層は大きく異なっている。
■男性はトランプ氏、女性はクリントン氏に投票
男女別ではどのように投票行動が分かれたのだろうか。
出口調査では、男性の53%がトランプ氏、41%がクリントン氏に投票したと回答した。一方で、女性は54%がクリントン氏に投票、42%がトランプ氏に投票したと回答し、男女で投票先が逆になっていた。なお、調査への回答者の割合は、男性が48%、女性は52%だった。
■40歳以上はトランプ氏、40歳未満はクリントン氏に投票
年齢階層別では、18〜24歳、25〜29歳、30〜39歳では、いずれも過半数がクリントン氏に投票したと回答した。一方で、40〜49歳の年齢階層では、50%がトランプ氏に投票。50〜64歳、65歳以上は過半数がトランプ氏に投票したと回答している。
■人種別では白人がトランプ氏に、それ以外はクリントン氏に
一方の人種別では、回答者の70%を占めマジョリティである白人の58%がトランプ氏に投票したと回答した。これに対して、黒人、ラテン系、アジア系、その他の人種のすべてでクリントン氏が過半数を獲得した。
しかし、白人以外の人種のうち、21%がトランプ氏に投票したと回答している。CNNは、この点がクリントン氏の勝利を阻んだと分析している。
CNNの調査では、2012年にオバマ大統領が誕生した大統領選挙では、黒人の93%が彼に投票したと回答していた。一方で、今回の大統領選では、クリントン氏に投票したと回答した黒人は88%だった。
トランプ氏は、不法移民の強制送還やイスラム教徒の入国禁止など、白人以外の人種からは差別的と受け止められる政策を次々と提案し、反発も招いた。にも関わらず、出口調査の結果からは、クリントン氏が彼らの票を確実にまとめきれなかったことがわかる。
【訂正】当初の原稿でイタリア系としていましたが、ラテン系の誤りでした。(2016/11/14)
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