貧困記事ねつ造「記者が想像で書いた」 中日・東京新聞がお詫び掲載

「深くおわび申し上げます」と紙面で謝罪している。
HuffPost Japan

中日新聞社(名古屋市)は10月12日、中日新聞・東京新聞に掲載された子どもの貧困に関する連載記事「新貧乏物語 子どもたちのSOS」の2つの記事で「事実とは異なる誤った記述がありました」とするおわびを両紙に掲載した。

問題になった2つの記事のうち1つは、病気の父親を持つ中学3年生の少女の記事で、「教材費や部活の合宿代も払えない」などと記述していた部分など3カ所が事実ではなかったことを確認したという。5月19日に中日新聞に掲載され、6月21日に東京新聞にも同じ記事が掲載された。

また、中日新聞で5月17日に掲載された、パンを売り歩く10歳の少年の記事については、記事に添えられた写真に「知らない人が住むマンションを訪ね歩く」という説明が添えられていたが、実際の販売現場ではなかったとして、写真を削除した。

同社の説明によると、社内調査や家族への聞き取りの結果、記事の誤りは取材班の記者の1人が事実と異なる取材メモを作成し、それを基に原稿を書いていたことで発生した。記者は「原稿を良くするために想像して書いてしまった」としているという。

中日新聞は臼田信行・名古屋本社編集局長の名前で「事実を異なることを自ら知りながら書いたことは到底許されません。深くおわび申し上げます」と紙面で謝罪している。

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