天皇陛下が皇居内タヌキの研究論文 そのテーマは?
天皇陛下が皇居内のタヌキのフンについて研究した論文が、国立科学博物館研究報告に掲載された。陛下自らが5年間にわたり毎週末、お住まいの御所近くでフンを採集。国立科学博物館の研究者らと調査した結果、タヌキが季節ごとに様々な果実を食べていることが確認された。
宮内庁によると、皇居内には十数頭のタヌキが確認されている。陛下は2009年1月~13年12月、毎週日曜の午後2時に皇居・吹上御苑内の「ためフン場」と呼ばれるタヌキの排便場所に足を運び、御所で顕微鏡をのぞいてデータを蓄積した。地方訪問などで不在の時は代理の職員らが担い、合計261回の調査で164個のフンを採集した。1カ所のタヌキのためフン場を5年間にわたり継続調査するのは例がないという。
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研究の結果、ムクノキやクサイチゴ、エノキなど8分類群の植物がタヌキの主要食物と判明。皇居内では「複数のタヌキが生活を維持できる餌資源」が安定的に供給されていると考えられるという。
陛下は08年にも皇居内に生息するタヌキのためフンについての論文を発表していた。(島康彦、多田晃子)
(朝日新聞デジタル 2016年10月6日19時40分)
(朝日新聞社提供)