東京都議会では10月4日午後、主要4会派(自民・公明・共産・民進)による代表質問が始まり、小池百合子知事はシンボルカラーの緑のスーツで初論戦に臨んだ。都知事選で真っ向から対立した都議会自民党からは幹事長の高木啓議員が質問に立ち、「知事こそブラックボックス」と発言するなど、小池氏を牽制した。
質問の中で高木氏は、小池氏が都知事選の選挙公約に「都議会の冒頭解散」を掲げたことについて、不信任決議が出ない限り不可能にもかかわらず公約にしたと指摘。また、自民党都連と都議会を「ブラックボックス」と発言したことに不快感を示し、小池知事が外部の特別顧問を任命した経緯などが不透明だとし、「知事の側こそ都議会や都民にとりブラックボックスになっているのではないか」と批判した。
小池氏は「ブラックボックス」発言の真意について、「日本の政治風土では日本流の根回しを始め、主権者の目の届かないところである種の力学が働く」とした上で、「都民の目からは見づらい点があるということを表現した」と釈明した。特別顧問の任命については「都政改革本部での検討に第三者の視点を反映させるため」とし、情報改革や自治体改革に知見がある人物や弁護士などから「同じ志を持つ人を任命した」と答えた。
その上で小池氏は、「(特別顧問は)特別職の非常勤職員。都政の課題の実態調査改善策にあたる」と職責について説明し、年度末までの経費総額は2000万円だと明かした。
■豊洲新市場の移転延期 小池知事「議会軽視とは考えていない」
事前に公表された質問項目にはなかったが、高木氏は豊洲新市場の問題に言及。豊洲新市場への移転延期について都議会に断りなく決定、発表したことを、マスコミを通じた一方的行動で「二元代表制の根幹に関わる」と批判。移転延期を決めた理由の説明を求めた。
これに対し小池氏は、「市場の移転は関係者が積み上げたものであるとは承知しているが、食の安全という重要性を鑑み判断した」とし、「移転の延期判断は既成事実化ではなく、都議会で議論いただくものと考えている。議会軽視とは考えていない」と反論した。
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