志布志市が削除したYouTubeの動画「少女U」のワンシーン
PR動画「少女U」は、志布志市がふるさと納税を促すために作成された2分間のショートムービーだ。納税への返礼品として送っている同市特産の養殖ウナギを紹介するのが目的だった。
真夏のプールで、スクール水着姿の美少女が「養って」と訴えるシーンから始まる。「その日から、彼女との不思議な暮らしが始まった」と男性の声が入り、少女を男性は食事や住環境を提供する。翌年の夏、少女は「さよなら」と別れを告げて、プールに飛び込んでいくが、その姿は一匹のウナギに変わっていた。彼女は「うな子」というウナギだったのだ……という内容だ。
ウナギを少女に擬人化して飼育するというストーリーに対して、ネット上では「児童ポルノのように見える」「女性差別的な内容ではないか?」などと批判的な意見が出ていた。
ハフポスト日本版の電話取材に対して、志布志市ふるさと納税推進室の女性担当者は以下のようにコメントしている。
――配信停止した理由は?
「動画を公開後、『女性差別ではないか?』というご意見がネットで相次ぎ、電話での苦情も多数あったことで、配信停止を決めました。志布志の天然水でうなぎを大切に育ていることを伝えるのが目的であり、女性差別の意図は決してなかったのですが、不愉快に思う人がいるということを重く受け止めたのと、ふるさと納税を実際にした方や、地域住民への迷惑を考えた結果、配信停止を決めました」
――電話での苦情には女性差別以外にはどんな物が?
「食用のウナギを擬人化したことで、人が人を食べるカニバリズムを連想させる…というご意見もありました」
――動画製作にあたって女性職員の意見は反映されなかったか?
「女性からの批判的な意見も一部では出ましたが、担当部署の総合的な判断で掲載を決めました」
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