これなら家で料理を作るよりもテイクアウトの方が安く済むかも。
「Too Good To Go」はイギリスで運用されているアプリで、ユーザーは割引料金でレストランから残った料理を注文することがきる。アプリの目的は、1日の終わりにまだ十分に食べられる料理を捨てる店から出るごみを減らし、食品ロスを防ぐことだ。
ユーザーはログインしてレストランを選び、アプリから支払うだけでいい。
テレグラフ紙によると、ユーザーは指定の時間に(たいてい閉店頃かピークの時間帯を過ぎてから)料理を受け取る。
「食品ロスは、最も見過ごされてきている問題といえます」と、共同創設者のジェームズ・クラミー氏はニュースサイト「ビジネスグリーン」に語った。「飲食業界は毎年60万トンの食品を廃棄していますが、フードバンクから緊急の食料物資を受け取っている人がイギリス国内だけで100万人います。私たちはなぜ、この完全に繋がった2つの大きな社会問題を抱え、いまだにほとんどこの問題を手つかずのままにしているのでしょうか」
「Too Good To Go」のウェブサイトによると、ユーザーはこのアプリを通じて1ポンド(約132円)以上を寄付すれば、困っている人に食事をプレゼントすることもできる。これまでに1100食以上が寄付されてきたという。
今日はTGTGでおいしいランチを自分へのご褒美に!おいしく食べて食品廃棄物を減らそう。
2015年にデンマークから始まった「Too Good To Go」は、2016年イギリスでもサービスが始まり、他の国々にも広がっている。アプリはブライトン、バーミンガム、マンチェスター、リーズで、さらに8月末からはロンドンでも利用できる。
日本でもまだ食べられるのに捨てられてしまう食品の廃棄量(食品ロス)は2013年度の推計で632万トンにのぼる。
ビジネスグリーンによると、「Too Good To Go」はすでにかなりの量の廃棄物を減らしてきた。これまでに、このアプリはイギリス国内のごみ処理場から600食を救ったという。
ウェブサイトによると、アプリからの注文には2ポンド(約264円)から3.8ポンド(約503円)の費用がかかる。
【参考記事】
ビジネスグリーンによると、ユーザーは食品を選ぶことはできないが、購入できる食品の種類を知ることはできる。
グルメ情報サイト「グラブストリート」によると、すべての経験を確実に環境に優しいものにするため、「Too Good To Go」ではリサイクルできるテイクアウト容器を参加しているレストランに提供している。
テレグラフ紙によると、このアプリを使うレストランは、今まで捨てていた食品を売って売上を増やすことができる。そして「Too Good To Go」自体は、各取引の際に参加しているレストランから手数料を取ることで利益を得るというしくみだ。
「Too Good To Go」は食品廃棄問題に取り組んだ初めてのアプリではない。スペインでは「Yo No Desperdicio」というアプリで、人々が協力し、お互いに余った食品を交換できる。アメリカでは「Food Cowboy」というアプリで、食品流通業者が「見た目の悪い野菜」や、ただ美しくないという理由で食品店から拒否された食品を、必要とする慈善団体やフードバンクに送ることができる。
ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。
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