「必ず立て直す」民進党代表選、蓮舫氏が圧勝で新代表に

「人気の高い今の政権と向き合う、堂々と批判ではなく提案を」(蓮舫新代表)

民進党の代表選は9月15日、国会議員などによる投票があり、すでに投票済みの地方票などと合わせて1回目の投票で過半数を獲得した蓮舫代表代行が503ポイントを獲得して新代表に選出された。女性の代表就任は初めて。代表選は3氏で争われ、前原誠司氏は230ポイント、玉木雄一郎氏が116ポイントだった。

今回の代表選は岡田克也代表の任期満了に伴うもので、3月の結党後初めて。蓮舫代表の任期は2019年9月までで、任期中に衆院議員の任期満了(2018年12月)を迎えるため、次期衆院選を戦う見込み。

蓮舫氏は、選出直後のあいさつで、「必ず選んでいただける民進党に立て直す。我々が向かうべきは巨大与党。人気の高い今の政権と向き合う、堂々と批判ではなく提案を。いばらの道かもしれません、それでも登り続けたい。皆さんの力を貸してください」と話した。

■「憲法は党内調査会でもう一度議論」新代表記者会見

選出後、蓮舫新代表は記者会見で以下のように語った。

——民進党をどう変えていくのか、最優先事項は

信頼がなければ支持率にはつながらない。一つずつ時間をかけて丁寧に、そして信頼される政党にしていきたい。当面、臨時国会が始まろうとしているので、政府の補正予算に対してしっかりと精査し、お金の使い方はこれでいいのかと選択肢を示すような国会論戦ができる準備にすぐ入りたい。

——与党が進めようとしている憲法改正について

我々はこれまでと同じように(憲法審査会が)開かれればしっかり参加する。しかし、性急すぎる論点整理や国民が一緒になって関心を持たない中での与党の運営が想定されるなら、慎重に対応していくべきだと思います

——党として憲法への見解をまとめるのか

代表選の公開討論会の中で意見が一致したのは、党内にもう一度調査会を設けて議論すべきということ。私自身は(地方自治に関する)憲法第8章への思い(があり)、自民党の提案する(改憲案の)家族の項目に関して違和感を個人的には感じている。党内としてはどのような意見があるか検討していきたい。

——「対案路線」をどう掲げて、党内をまとめ、国会での共産党などとの野党共闘につなげるか

「テーマによる」という一言。例えば不祥事など問題が起きたときには、対案よりも問題の指摘、そしてなぜ問題があったのかの説明責任を求める。これはもう当然だと思っている。

他方、例えば安保法制に関しては、集団的自衛権の行使の部分で、憲法に抵触するということがある。これは対案は出しますが、そことは一線を画するという部分で、ほかの野党と協力してきた経緯があり、そこを大きく振り切っていこうという話ではないと考えている。

——「二重国籍」について説明の仕方に、党内からも批判がある。信頼についてどう考えるか

党内外に向けて、信頼していただくため、しっかりとその都度説明をしていきたい。

——決意表明で前原氏のAll for Allの考え方を踏襲すると宣言した

前原さんの考え方、国家間のあり方、民進党の目指す国家像、応分の負担とそれに見合う行政サービスをしっかり提案をしていくという考え方は全く違和感はない。玉木さんが提案した「こども国債」など斬新な考え方も含めて、財源は行革だけではないんだという部分が代表選の結実として出た。今度指名をさせていただく政調会長には、その方向性でまとめていきたい。

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