南極海で調査捕鯨をしている日本鯨類研究所と共同船舶は8月23日、反捕鯨団体「シー・シェパード」と同団体の創始者のポール・ワトソン容疑者(国際手配)に対して、調査捕鯨船に対して繰り返していた妨害行為をやめるよう求めてアメリカ連邦地裁に提訴していた裁判で、和解に至ったと発表した。
2013年2月25日、日本の調査捕鯨船団の補給タンカー(奥)と衝突する反捕鯨団体シー・シェパードの抗議船(手前)
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合意は、日本側が和解金を支払う代わりに、シーシェパードが永久に妨害行為を行わないという内容だ。これによって2011年に始まった両者間の訴訟は収束することになった。
時事ドットコムによると、シーシェパードは公海上で船を衝突させるなど危険な妨害行為を繰り返し、鯨類研と共同船舶は2011年12月、暴力的行為からの救済を求めて、連邦地裁に提訴していた。和解したのは8月初旬で、日本側は過去の法廷闘争でシーシェパード側から法廷侮辱罪の賠償金として支払われた約3億円の一部を、和解金に充てる。
今回の合意によって、シーシェパードとワトソン容疑者は、調査船への攻撃や安全を脅かす航行のほか、公海上で調査船の500ヤード(約460メートル)以内に接近することなどが永久に禁止されることになった。
■しかし、この和解には大きな欠点が…
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