リオデジャネイロ・オリンピック最終日の8月21日、マラカナン競技場で行われた閉会式で、東京都の小池百合子知事は鶴の着物姿で登場し、リオデジャネイロ市長からオリンピック旗を受け取った。2020年の東京オリンピック・パラリンピックまで開催地の東京都で保管される。
IOCのトーマス・バッハ会長からオリンピック旗を受け取った小池百合子都知事
小池百合子知事は閉会式のスタートから約1時間45分後に競技場に登場。「フラッグハンドオーバーセレモニー」で、オリンピック旗はリオデジャネイロ市長からIOCのトーマス・バッハ会長、小池百合子都知事へと引き渡された。
続いて「Love Sport Tokyo 2020」と銘打たれたセレモニーが、君が代に乗せて始まった。競技場のフィールドには日の丸をモチーフにした赤い円が登場。続いて英語・フランス語・日本語・ポルトガル語の「ありがとう」の言葉が人文字で作られ浮かび上がった。
この「ありがとう」には、東日本大震災で世界の人々からの支援、東京を開催都市として選んだこと、リオデジャネイロで素晴らしい大会を開催してくれたことという3つの感謝の気持ちが込められたという。人文字は東京都や東日本大震災の被災地などの27の学校で撮影された。
その後の映像のパートでは、東京五輪での活躍が期待される若手アスリートが東京の風景を背景に躍動した。さらに、日本を代表するキャラクター、キャプテン翼やドラえもん、ハローキティ、スーパーマリオなども加わった。そして、水泳の金メダリスト、北島康介選手から赤いボールのリレーが始まり、最後のボールは安倍晋三首相が受け取った。
その後、安倍晋三首相は映像の中でマリオに「変身」。東京からドラえもんが四次元ポケットから取り出したドリル付きの土管で地球を貫き、裏側にあたるリオへと掘り進めるアニメーションへと進み、現実の競技場にもスーパーマリオの土管が「出現」。土管からはマリオ風の帽子・マント姿の安倍首相が登場し、競技場に「到着」した。
さらに、競技場の土管の周囲ではAR技術を用いて東京五輪で行われる予定の33の競技がアニメーションで映し出された。その後50人のダンサーによる、フレームを使った集団のダンスへと進んだ。ダンスには青森大学男子新体操部の部員もダンサーとして参加した。
光るフレームは、やがて土管の周囲に集まって東京五輪のエンブレムを造形、その後解体され、影絵で富士山をバックに東京タワーなど東京の街並みが競技場に映し出される演出で締めくくった。土管からは空に向かってスカイツリーが伸びた。最後に安倍首相の「SEE YOU IN TOKYO」の挨拶とともにフィールドには文字が映し出され、赤と白の花火が打ち上げられて終演となった。
セレモニーはクリイティブディレクター佐々木宏が監督。総合演出はPerfumeやBABYMETALの振付師のMIKIKO、音楽監修は椎名林檎が手掛けた。
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