リオデジャネイロ・オリンピックの卓球男子シングルスで銅メダルを獲得した水谷隼選手のガッツポーズに苦言を呈した野球解説者の張本勲氏に対し、ガッツポーズの由来となったとされる元プロボクサーのガッツ石松氏や、俳優の坂上忍氏が持論を展開した。
ガッツ氏は、8月16日に放送されたテレビ朝日系「スーパーJチャンネル」でガッツポーズについての思いを語った。
私が世界チャンピオンになった日なんだけど、4月11日は「ガッツポーズの日」とうことで、記されている暦もありますよね。その人のやり方だからね、私のガッツポーズは肩より上だしね、ガッツポーズに定義はなしだ。「OK牧場」じゃねえの?
自分に対しての、「よく頑張ったな」と言う右手だね、ガッツポーズは。で左手は、応援してくれる観客に対する「ありがとう」。「文武両方」というのかな。
ガッツ氏は、1974年4月11日にWBC世界ライト級タイトル戦で日本人初のライト級王座を奪取。リングで、ファンに向かって両腕を高々と挙げた。このポーズが、翌日の新聞各紙を飾り、命名されたという説がある。
日本人初の世界ライト級タイトルを奪ったガッツ石松。両国の日大講堂で行われた世界ボクシング評議会(WBC)世界ライト級タイトルマッチで、同級7位のガッツ石松がチャンピオンのロドルホ・ゴンザレス(メキシコ)を8回2分12秒KO(東京都)=1974年4月11日
卓球男子シングルスで銅メダルを獲得してガッツポーズをする水谷隼選手
また、坂上忍氏は17日放送のフジテレビ系「バイキング」で「張本さんに喝!」とコメントした。
これは張本さんに喝じゃないの?だいたい、張本さんはもともと世界戦とか興味ない人だから。と言うか、これだって水谷選手が言っているのが当たり前でしょ? これ、だってスポーツを通した戦争じゃない。命賭けてやってんだから礼儀も大事だけども、日本人なんて礼儀しっかりしてる方なんだからさ。
多分、世界戦を僕らは楽しみにしているじゃない。だからこれだけニーズがあって、ああいうところでいちゃもんつけているから、サッカーとか野球の国内リーグは全然ダメになっているじゃない。だから、張本さんに喝なんだよ。
水谷選手は11日の3位決定戦に勝って銅メダルを獲得。ガッツポーズを見せて床に倒れこむ姿が話題となった。これについて張本氏が14日放送のTBSS系「サンデーモーニング」で、「この国は礼に始まって礼に終わる」「やっぱりガッツは肩の下まで」などとコメントした。
これを受けて、水谷選手は「遊びじゃなくて、命を懸けているので(自然と出る)。相手も命を懸けて来る。戦場ですから」と理解を求めるコメントをしている。
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