【沖縄ヘリパッド】政府、移設の「工事再開」 反対派と機動隊が衝突(画像)

政府は7月22日早朝、米軍北部訓練場(沖縄県東村、国頭村)の約半分の返還に伴うヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の移設工事を再開した。

政府は7月22日早朝、米軍北部訓練場(沖縄県東村、国頭村)の約半分の返還に伴うヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の移設工事を再開した。県警は22日早朝、移設予定地への進入口の近くに反対派が築いたバリケードの撤去を開始。反対派の市民ら約200人が集まり、機動隊と激しいもみ合いになるなど大混乱となっている。時事通信ニュースなどが報じた。

ヘリパッドの建設現場に向かうゲート前で、建設に反対する市民ともみあう機動隊=7月22日午前、沖縄県東村

防衛省沖縄防衛局は午前6時頃、反対派が座り込む県道沿いの出入り口とは別の出入り口にフェンスを設置し、移設工事を再開した、と発表した

県警がバリケードの撤去を始めたのは、ヘリパッドの建設予定地に通じる東村高江の県道沿いの進入口付近。機動隊員が午前5時半頃、道路に座り込んだり寝たりして工事再開に抗議していた市民らを抱え、離れた場所に連れて行った。

反対派は22日未明から南北約100メートルにわたって県道に車を駐車させ、座り込んで一帯を封鎖した。午前5時半ごろ、機動隊が出動して次々と排除を始めたため、反対派は強く抵抗。一部の車両がレッカー車で移動させられたが、反対派と機動隊とのもみ合いが続いている。現場には警視庁など全国から機動隊員が数百人規模で動員されている。

沖縄ヘリパッド:政府、移設工事を再開 現場は大混乱 - 毎日新聞より 2016/07/22 10:53)

沖縄防衛局は11日、反対派のバリケードやテントなどがある進入口から約2キロ離れた北部訓練場の正門内に、建設資材などの搬入を開始し、再開に向けた準備を進めていた。

沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は6月、反対派に車両を移動させるよう文書で指導したが、防衛局が県に連絡せずに資材搬入を始めたことについて、「不意打ち的だ」と不快感を示していた。

■米軍北部訓練場とヘリパッド移設計画

国頭(くにがみ)村と東(ひがし)村にまたがる国内最大の米軍専用施設(一部は日米共同利用や一時利用施設)で、面積は約7800ヘクタール。1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で約4000ヘクタールの返還が盛り込まれたが、返還区域のヘリパッド7カ所を残る区域に移設することが条件とされた

その後、6カ所に減らして東村の高江地区周辺に造る案となり、国は2007年に着工。高江の住民は区民総会で反対を決議したが、東村は07年に移設を容認した。14年までに完成した2カ所は15年2月に米軍に先行提供されている。

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