任期満了に伴う鹿児島県知事選は7月10日投開票され、無所属新顔で元テレビ朝日コメンテーターの三反園訓氏(58)が、現職の無所属、伊藤祐一郎氏(68)を破り、初当選を確実にした。朝日新聞デジタルなどが報じた。
鹿児島県で過去に4選した知事はおらず、伊藤氏の4選の是非が焦点の一つとなった。三反園氏は多選を批判するとともに、熊本地震の発生で九州電力川内原発の安全性に不安が広がると、反原発グループとも連携。「川内原発を停止し、点検するよう九電に申し入れる」との公約を掲げ、支持を広げた。
伊藤氏は自民、公明両党の支援を得て組織戦を展開したが、及ばなかった。
(鹿児島知事に三反園氏 元テレ朝社員、川内原発停止公約:朝日新聞デジタルより 2016/07/10 20:00)
三反園氏は、知事のリコール運動にまで発展した、中国・上海との航空路線維持のために公費で県職員を派遣する計画(2013年)や、「高校教育で女子に(三角関数の)サイン、コサイン、タンジェントを教えて何になるのか」との発言(15年)など伊藤氏の政治姿勢を厳しく批判した。
三反園氏は鹿児島県指宿市生まれ。早稲田大学卒業、テレビ朝日へ入社。政治記者に。1990年ごろからは「ニュースステーション」の政治担当キャスターとして政治・政局動向の解説に当たった。
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