「沖縄には、在日アメリカ軍基地の74%が集中している」
この定説を、在日アメリカ軍司令部が「事実ではない」と述べ、物議を醸している。
6月24日の公式Facebookページで「実際には、米国の専用施設の39%、全ての地位協定メンバーの49%が沖縄に存在しています」と説明した。75%(または74%)は面積ベースで計算した数字だが、施設数で計算したとしている。
在日米軍基地に関してよくある誤解があります。それは、日本における全ての米軍施設の75%かそれ以上が沖縄に集中していると言われていることです。これは事実ではありません。
実際には、米国の専用施設の39%、全ての地位協定メンバーの49%が沖縄に存在しています。米国管理施設の大部分は沖縄以外の場所に位置しています。さらに、米軍はその施設が、基地の81%における自衛隊との共同使用の提供を含め、同盟の最大限の利益のために活用されるよう努めています。
本州には52の米軍施設があります。これらの施設の中で、横田基地、キャンプ座間、横須賀基地、佐世保基地は国連軍補給基地として指定されています。日本政府と国連との地位協定のもと、これらの基地を経由して国連軍を韓国へ移送することが可能となっています。
沖縄には33の米軍施設があります。これらの施設の中で、嘉手納基地、普天間基地、そしてホワイトビーチ海軍施設もまた国連軍補給基地として指定されています。
52の本州と33の沖縄の米軍施設には、空軍基地のような大きなものからレーダー基地や宿泊施設のようなとても小さな施設まで様々な規模があります。
(在日米軍司令部Facebookページより 2016/06/24 10:49)
これに対し、琉球新報によると沖縄県の翁長雄志知事は6月28日、県庁で記者会見し、以下のように批判した。
「あ然とする。開いた口がふさらがらない。『良き隣人』として日米安保を支えるという米軍がねじ曲げて話すのは大変残念」
翁長知事は「今までも防衛大臣、外相、首相が集まり、専用面積でパーセンテージを測ることを認める形でやってきた」と、日本政府が認めた数字だと強調した。
一方で中谷元・防衛相は28日の閣議後会見で「防衛省は面積の割合が74%だと公表しているが、データの見方、とらえ方は様々。コメントは控える」と、具体的な論評を避けた。
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