EU離脱の賛否を問う国民投票で離脱派を主導したボリス・ジョンソン前ロンドン市長は、残留派で6月24日に辞任表明したデビッド・キャメロン首相を「勇敢で高潔な」人だと賞賛し、イギリスがEUを国民投票の結果、首相が退陣を表明したことを惜しんだ。
キャメロン首相後継の本命と見られるジョンソン氏は、国民投票の結果に不安を覚えている若い世代の有権者を安心させようとした。
ダウニングストリート10番地にある首相官邸の外で、キャメロン氏は3カ月以内に首相を退任すると表明し、「私はこの国を愛し、この国のために勤めたことを誇りに思う」と語った。
世界に衝撃をもたらした国民投票の結果は、残留派の48.1%を離脱派の51.9%が上回る最終結果となった。投票率は、3000万人以上が投票し71.8%となった。
ハフポストUK版の取材によると、野党労働党で残留派のジェレミー・コービン党首は、離脱が決まって怒り狂う残留派の労働党下院議員たちから党内をまとめきれなかった責任を取るように迫られ、党首の座の危機に瀕しているという。
コービン氏は、労働者階級の労働党員が多数EU離脱に投票した責任を問われている。
労働党のジェレミー・コービン党首
ウエストミンスターにあるEU離脱派「Vote Leave」の事務所で、ジョンソン氏は、残留を支持した若者たちにとっても、EU離脱は「さらに安全で豊かな未来を保証するもの」だと語った。
「若い人たちは今回の決定が跳ね橋を引き上げて門を閉ざすことになる、あるいは孤立すると感じるかもしれない。しかし私はその反対こそが真実だと思っている」と、ジョンソン氏は語った。
ジョンソン氏はまた、「イギリスがパワフルで自由で人間的でよりよい世界のための大きな力になる」と語った。
イギリスがEUからの離脱に向けて動き出すうえで、ジョンソン氏は「短期間で大きな変化はない」と投票者に語りかけた。
マイケル・ゴーブ司法大臣
EU離脱支持者ながらキャメロン首相の側近でもあるマイケル・ゴーブ司法大臣は、「首相がこの国を勇気、尊厳と優美をもって導いた」と語った。
ゴーブ司法大臣はさらに「彼は偉大な首相として後世に記憶されるべきだ」と付け加えた。
ハフポストUK版より翻訳・加筆しました。
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