Google Earth上の南極大陸付近の海に、巨大生物が写り込んでいるのではないかと、世界中で議論が巻き起こっている。これは、北欧で幻の巨大海中生物「クラーケン」ではないかという説も出ている。
18世紀の書物『ノルウェー博物誌』によると、クラーケンとは背の周囲が1.5マイル(約2.4キロ)もあるという伝説の怪獣。天地創造の際に生まれ、この世の終わりまで生き続ける2匹の怪魚と言われ、タコの姿にもなるという。
これはクラーケンだろうか? ネス湖の怪物の従兄弟? 大統領選挙に出るために目覚めた邪神クトゥルフ?
それ以外の説を出してみてほしい。
ネット上で拡散している動画を見ると、南極大陸に近い海に「巨大な壁」のようなものが確認できる。たしかにGoogle Earth で検索してみると、デセプション島近海の暗い斑点部分の中に、何かが現れる。
動画をよく分析してみると、この「物体」の主要部分はおよそ75フィート(約23メートル)に及び、数百フィートの幅で壁を作っているようにみえる。
しかし、これは海の怪物ではない。この地帯の海域は、岩が多いことで知られている。この岩は「帆岩(セイルロック)」と呼ばれる構造のようだ。
海洋科学サイト「サザン・フライド・サイエンス」のアンドリュー・デイヴィッド・セイラー氏は、この岩の場所を示した海図と、岩そのものの画像の両方を投稿した。この岩は100フィート(約30メートル)近くの高さがあり、Google マップ上の「物体」と同じ位置にある。
目ざといGoogle Earthウォッチャーは、時に地上や海で変わった構造を発見する。しかし、そのほとんどは、結局、ありふれた話で説明がつくとわかる。少し前には、アトランティスの失われた都市の証拠を見つけたと主張した人たちがいたが、Google は後に「データのバグ」だったと述べた。そして「アトランティス」は、2012年にアップデートされた際には画像から消滅した。
ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。
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