安倍晋三首相は5月25日、アメリカのオバマ大統領と三重県志摩市のホテルで会談した。
これに対しオバマ氏は「心の底からの哀悼の気持ちと深い遺憾の意」を表明した上で、「日本の司法制度のもとで捜査されることを確保するため、捜査に全面的に協力する」と述べた。
この会見について、海外はどう報じたのか。以下に紹介する。
■日米首脳会談、海外メディアはどう報じたか
ワシントン・ポスト紙は、安倍首相が「身勝手で卑劣極まりない犯行」と抗議したことについて「驚くほどの強い言葉遣い」と紹介。沖縄の死体遺棄事件が、オバマ氏の広島訪問に対する日本国内の期待の高まりに水を差す恐れがあると分析した。その一方で、「オバマ氏の広島訪問が、戦後培った日米同盟の重要な場面になるだろう」というアメリカ政府当局者の話を紹介した。ABCニュースは「長年にわたって沖縄の問題に憤慨してきた日本の世論は、オバマ氏の広島訪問で最も緊張感が高まるだろう」と分析した。
CNNは「オバマ氏が沖縄の事件で陳謝」との見出しで会見内容を報道。オバマ氏が「深い遺憾の意」を表明した上で、「このような暴力に満ちた犯罪が起こったということに非常にショックを受けている。このような犯罪は決して許せない」という発言を紹介。再発防止策の検討と日本の捜査当局に協力していくことを約束したと伝えた。
ガーディアン紙は、沖縄の事件が日本全体に衝撃を与えたとし、「沖縄で高まる反米感情を考慮しなければ米軍の基地再編は前に進められない」と、安倍首相がオバマ氏に警告したと伝えた。その上で、両首脳とも沖縄の基地負担を減らすと述べたものの、日米地位協定を改訂に関しては言及がなかったと報じた。
朝鮮日報は、日米首脳会談が沖縄の事件を受けて予定を一日繰り上げて実施されたと紹介。両首脳の記者会見の半分以上が「米軍関係者による犯罪の再発防止のため最善を尽くす」と強調したと報じた。
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