東京都の舛添要一知事は5月17日、政治資金を私的な家族旅行に使用するなどしていた問題について改めて謝罪し、20日の定例記者会見で事実関係を再び説明する意向を示した。時事ドットコムなどが報じた。この私的流用問題については、自民党の谷垣禎一幹事長ら与党幹部からも批判が相次いでいる。
訪問先の福島県庁で記者団の質問に以下のように答えた。
舛添知事は「都民に迷惑をかけていることをおわびする」と改めて謝罪。13日の釈明会見の後も、インターネットオークションで落札した美術品代を政治資金から支出していたことが発覚したことなどから、「きちんと説明できるよう精査したい」と述べた。
(政治資金、20日に再説明=落札美術品に支出-舛添都知事:時事ドットコムより 2016/05/16 19:10)
■批判強める政府・与党、ただし都知事選には及び腰
NHKニュースによると、谷垣氏は17日の記者会見で「猛省が必要だ。個人の人格にわたることは控えたいが、東京都という日本の首都のトップに立つ者としては、それなりの居ずまいというものがなければいけない」と批判した。
また公明党の山口那津男代表も「説明責任を果たしてもらいたい」などと述べた。
政府・与党は舛添氏への批判を強めているが、舛添氏が辞任する可能性は高まっているのだろうか。毎日新聞は、夏の参院選を控え、舛添氏が辞任することで都知事選になれば混乱は避けられないとして、「今のところ、かつて野党・自民党を見限った舛添氏への当てつけの側面が強いようだ」と指摘している。
舛添氏は谷垣氏が党総裁だった2010年に離党届を提出し、除名された。しかし、14年2月の都知事選では自民党の候補者探しが難航し、公明党とともに舛添氏の支援に回ったため、簡単に「舛添降ろし」に走るわけにもいかない。谷垣氏は会見で、舛添氏の進退については「先走った発言は差し控えたい」と自重した。
(舛添知事問題:政府・与党は批判 都知事選には及び腰 - 毎日新聞より 2016/05/17 21:19)
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