「チャレンジするのが好き」ダウン症の女性、初のキャンペーンモデルに

いじめを乗り越えて、スペシャルオリンピックでも活躍してきた。
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ケイティー・ミードさんの人生には、多くの壁が立ちはだかっていた。

「ダウン症だと、身体的にも精神的にも大変なことがたくさんあります。周りの子からからかわれますし、『普通の子』として受け入れられません。そのことにとても傷ついてきました」と述べている

幼いときに体が強くなかったミードさんは、子供の頃に2回の心臓手術を受けた。しかしその後、学校でのいじめを乗り越えてスペシャルオリンピックの選手になり、体操やバスケットボールなどいくつかの競技に出場した。

そして現在32歳のミードさんは、新たな一歩を踏み出した。ヘアケア用品の会社「ビューティー&ピンナップス」のキャンペーンモデルに選ばれたのだ。ピープル誌によると、ダウン症を持つ女性がキャンペーンモデルになるのは初めてだ。


ビューティー&ピンナップスのケニー・カーンCEOは「ビューティー&ピンナップスは女性のエンパワーメントを推進するブランドです。これまでセクシーな女性のイメージキャラクターを使っていて、新製品「Fearless(恐れを知らない)」にもそういったモデルを起用しようと考えていましたが、ふと頭に浮かんだんです。『恐れを知らない人といえばケイティー・ミードじゃないか』」と、ピープル誌に語っている。

カーンCEOは、ミードさんが親善大使を務める障害者支援NPO「ベスト・バディーズ・インターナショナル」を通してミードに出会ったという。

ミードさんは「まわりの人は、私を障害のある人間ではなく、可能性を秘めた人間として見てくれています。それは本来の私です。新しいことにチャレンジするのが好きだから、他の女性にもそれを伝えたいんです。私たちは皆美しくなれます」とピープル誌に話している。


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Beauty & Pin-Upsさんの投稿 2016年3月30日


近年、ダウン症の人たちの活躍に注目が集まっている。2015年2月には女優のジェイミー・ブルーワーが、ダウン症のモデルとして初めてニューヨーク・ファッションウィークでランウェイを歩いた。同年9月には、同じくダウン症のモデル、マデリン・スチュアートがニューヨーク・ファッションウィークでデビューを果たした。

国際ダウン症協会のベス・サリバン代表は、ミードさんやブルーワーさん、スチュアートさんは、障害を持つ人たちの前に立ちはだかっている壁を壊している、とニュースメディア「The Mighty」に語った。

「彼女たちは、ダウン症の人たちがいかに才能があり美しいかを伝えています。そしてダウン症の人たちは社会で活躍できる人材であり、職場で新しい価値を生み出せると示しているのです」

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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