「アメリカは黒人が大統領になっている。これは奴隷ですよ」との発言が問題視された丸山和也参院議員(自民党)が3月11日放映のテレビ番組で、共演したお笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志から「オチの持って行き方が間違っている」と批判される一幕があった。
※丸山議員の「黒人」発言全文はこちら。
3月11日にフジテレビ系列で放送された「ダウンタウンなう」の2時間スペシャルで、丸山議員はダウンタウンらと酒を飲みながら、自身の発言が誤解されたとして「理解力の乏しい人間、レベルの低いマスコミ、そういう人たちの声が大きい」と批判。共演者の坂上忍を「さかもとさん」「しのびさん」と呼び、間違いを指摘されると「でも意図は分かるでしょ。私の発言もそういうことなんですよ。言葉尻を捉えて(批判する)。今の日本の悪い風潮ですよ」と話した。
発言の詳細は以下の通り。
丸山:要するに私が言いたいことは、アメリカは昔は黒人を奴隷にしていたけど、人種差別を乗り越えて、今は大統領にまで皆が支持するような、これだけの軸変革をする、素晴らしい国なんだと賛美をしていた。ところがやっぱり、理解力の乏しい人間、レベルの低いマスコミ、そういう人たちの声が大きいんだわ。まるっきり私の意図と逆のことをね(言われた)。
松本:僕は一応、おしゃべりをなりわいとする人間として一言もの申したいとすれば、オチっていう言い方は本当はダメですけど、僕らの仕事で言う、オチの持って行き方が間違っているんですよ。どこに起承転結を持って行くかがトークの成り立ちで、あの順番であの話をすると、こういう切り取られ型をしてしまう。やっぱりあれはミスだと思うんですよ。悪くはないけどミスだと思うんですよ。
坂上:最初に「奴隷」という強烈な言葉を使っておきながら、この結論で済ませるのはちょっとハードルが高い。
丸山:私もそう思います。それは否定しない。ところがね、オバマさんが大統領になったとき、当時の新聞を見ると、みんな「奴隷」という言葉を使っているの。
坂上:同じ民族の人が使うのと、活字と、日本のあの場所での「奴隷」という重みは全然違いますよね。
丸山:言葉にパンチがあったんだね。それにやわい人がショックを受けたんだね。よく全体を見る前に、風呂に入っていて水をかけられたみたいでびっくりしたんだわ。ところが、水もかぶり、お湯にも入ったら健康になるんだと、よく考えたらわかってくる。だんだん時間が経ってくると、私の言ったことはその通りやないかというふうに、なりつつあると希望的観測をしているんだけどね。私の気持ちで差別するなんて全然なかった。オバマさんだって支持していたしね。
松本:倒置法の間違いかなって思いますね。言葉の順番の間違いかな。
坂上:後悔はしているんですか?
丸山:後悔はぜんぜんないけど、うまさ、下手さとか、もっと時間を与えられてゆっくり説明できればよかったのにと。早くしゃべって早く発言を終わらせなければと、焦っちゃったんですよね。
松本:弁護士でありながらどうしてああいうミスな発言があるんですか。弁護士って言葉大事なんじゃないの?
丸山:あれをきれいな発言してたらこんな反響ないですよ。
松本:わざとですか?
丸山:違う。きれいな発言してたら意味も感じない。この発言の意図は何だったんだろうとか、アメリカの人種差別の問題はどうだったとか、どこまで表現していいのかとか、考えたわけです。でも表現の方法としては、拙劣なところもあったけど。
外国の記者からも電話はあったけど、批判めいたことは一つもなかった。「普通のことじゃないですか。なんでそんなに問題になっているんですか」という驚きですよ、むしろ。
ちまちま、ちまちましたスキャンダルを取り上げすぎじゃない。ちっちゃなスキャンダルをあら探しして積み重ねて、今の政府を、与党を選挙向けに叩こうという戦法でしょ。個人のあら探しをしてわーっと叩いて盛り上がる芸能週刊誌みたいな風潮はレベルが低い。
この2週間ほどずいぶん叩かれた。この2週間、気持ちは充実してました。逆風型なんだね、私も。ぐわーっとくると、「よーし、やったろう」という気になってね。「あんまり反撃しすぎるなよ」と(注意された)。
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