世界の国々で、「理想的な」体型とは、どのような体型を意味するのだろうか? あるプロジェクトが、その問いに答えるべく調査をした。
イギリスの薬品販売サイト「スーパードラッグ・オンライン・ドクターズ」は、「パーセプション・オブ・パーフェクション("完璧"の捉え方)」というプロジェクトの第2弾を発表した。2015年には「女性の理想の体型」を題材に、同様の企画が行われた。
今回のプロジェクトでは、1人の男性の写真を加工した19枚の画像が公開された。それぞれの画像は、自分の国で"理想的"とされている体型を表現するため、それぞれの国のグラフィックデザイナーによって加工したものだ。
「完璧な体型への追求は、性別を問わなくなってきました。メディアやポップカルチャーなどに鼓舞されて、世界中の男性がボディ・イメージについて意識するようになってきているのかも知れません。『より強く、よりスリムに、より筋骨隆々に』という体型へのプレッシャーは女性が感じる以上のものかも知れません」。スーパードラッグはプレスリリース上で述べた。
これが、グラフィックデザイナーたちに送られたオリジナルの画像だ。
オリジナル画像の被写体を快く引き受けてくれたニューヨークの写真家
デザイナーは、世界の6大陸19カ国から集められた。11人が女性で、8人が男性だった。出身国は、オーストラリア、アメリカ、フィリピン、ロシア、エジプト、そしてコロンビアだった。
それぞれのデザイナーは、それぞれの国で「理想」とされる体型を正確に説明するために、髪の色から顔ひげにいたるすべてを加工した。スーパードラッグによれば、デザイナーには「最低限の指示」と自由を与えただけで、オリジナル画像を彼らの自由に加工させたという。
オリジナル画像をそれほど大きく加工しなかったデザイナーがいた一方で、原型を変えるほど完全に変えてしまったデザイナーもいた。アメリカとロシアのデザイナーはオリジナル画像を大胆に修正し、男性により大きな筋肉と異なる髪型を持たせた。また、バングラデシュやセルビアが加工した写真では、男性が身につけている服装も異なったデザインに変更されていた。バングラデシュのデザイナーは紫色のボクサーパンツ、セルビアのデザイナーは腕にタトゥーを加える、といった具合に。
今回のシリーズの大きな問題点の1つは、国にかかわらずモデル画像が1人の「白人」男性に限定されてしまっていることだろう。「実際の男性にはあらゆる体型があり、肌のトーンや顔の特徴も様々です」と、スーパードラッグはプレスリリース上でこれを認めた。「それぞれの国の美の基準や民族特有の規範に基づいて、男性が徐々に変化する姿を見て下さい。大きく厚い胸、スリムで逞しい太腿、引き締まった脚、大きな瞳、腫れぼったい瞼、少々の体毛、赤ちゃんのように滑々した体など」
下にスクロールして、19カ国の理想的な男性の体型を見てみよう。その違いの大きさに驚かされるはずだ。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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