子供たちが自分の義肢をレゴで作る時代が到来へ

製品化はいつ?

コロンビア出身のデザイナー、カルロス・アルトゥーロ・トーレス氏は面白くて機能的なレゴ義肢をつくろうとしている。

近い将来、子供たちはレゴでつくった義肢を使えるようなるかもしれない。

それを可能にするのが、優れたデジタル技術に贈られるフランスのNetexplo賞を受賞した「イコ・クリエイティブ人口装具システム」だ。過去にはTwitterなどがこの賞を受賞している。

「イコ(Iko)」というのは義肢の名前だ。電池式の義肢本体と3Dプリンターでつくられたソケットに、レゴブロックを取り付ける。子供たちは様々な形や色のレゴブロックを使って、自由に義肢をカスタマイズできるのだ。

対象年齢は3~12歳。義肢を恥ずかしく思わないでほしいという願いからつくられた。

開発者のカルロス・アルトゥーロ・トーレス氏は、レゴ社の研究所「フューチャー・ラボ」でインターンをしている時にこの義肢のアイデアを思いついた。今、シカゴのデザイン事務所IDEOと共同でプロジェクトを進めていて、2017年半ばの製品化を目指している。

「好きなレゴパーツを選んで、オリジナルの義肢をつくることができます。実際に使うか使わないかも自由に選べます。子供たちは全てを自分で決められるのです」とトーレス氏はハフポスト・フランス版に述べた。


また、「子供たちが自分で義肢を組み立てられるようになるのが理想です。何かをつくって楽しんでもらいたいのです」とも述べている。

さらにトーレス氏は、子供に馴染みがある物を使うことが大切さだと強調している。

「このプロジェクトの素晴らしい点は、よく知っているレゴブロックを使っている点にあります。よく知っているものだから、子供たちは怖がらずに義肢を試せるのです」

とても魅力的なプロジェクトだが、資金集めに苦労している。投資家から資金を募るため、子供たちも大企業に手紙を出してプロジェクトのことを伝えている。

もう一つ苦労しているのは技術だ。「義肢とレゴを、電気を使って接続するのは簡単ではありません。今はBluetoothを使う方法がいいと考えています。そうすると携帯電話で操作できるようになります。試作品の完成まであと一歩です。研究開発を続けるために、投資家たちに製品の良さを伝えています」とトーレス氏は語っている。

ハフポストフランス版の記事をハフポストUS版が翻訳・編集し、それを日本語に訳しました。

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