ミルクも体に良いかもしれないけれど、心と頭に効くのは断然、睡眠のほうだ。
あなたの幸福感から歳のとり方まで、脳はあなたのあらゆることに影響する。睡眠不足になると、認知機能が低下して、頭は思うように働かず、よい一日を過ごしにくくなる。睡眠不足は、気分や記憶力・その他いろいろに深刻な悪影響を及ぼすのだ。
しかしご心配なく。そんな睡眠不足がもたらす悪影響を和らげる方法がある。それはずばり、睡眠にあてる時間を増やすことだ。
全米睡眠財団は、充分な眠りと休息の恩恵を受けるために毎晩7時間から9時間の睡眠をとることを勧めている。睡眠時間は、長い方がいいのだ。特に脳にとっては。
まだ納得いかない?では以下に、睡眠のおかげであなたの心が、そして人生がどう変わっていくのかに関するいくつかの例を挙げよう。
JIN CHU FERRER VIA GETTY IMAGES
1. 睡眠は心の健康によい
心の健康のために早く寝よう。睡眠不足が長期にわたると抑うつ的な症状が増えるという研究がある。また、睡眠不足でストレスや不安を感じることも多くなる。もしもあなたが心配で眠れないのなら、いったんベッドから出て瞑想したり、日記を書いたりして心を落ち着かせてみよう。
2. 睡眠は記憶力を高める
脳の老化防止のためにはリラックスすることが効果的だ。研究によれば、充分な睡眠をとれば脳はさえて記憶力が高まる。よく休んだ脳は、ずっと効果的に仕事やものごとを覚えたり、思い出したりできる。あなたの高校時代の英語の先生の名前だって、きっとすぐに思い出せるはずだ。
3.睡眠は気分をよくする
「hangry」という感情のことを聞いたことがあるだろう。空腹(hungry)な時に感じる怒り(angry)のことだ。では「slangry」という言葉はどうだろう?2015年9月に行われた小規模調査では、睡眠不足によって感情を抑えることが難しくなることがあると分かった。普段なら冷静に対処できる何でもないことでも、睡眠が十分でない状態ではイライラしてしまうかもしれない。睡眠時間を長く取れば取るだけ、ご機嫌でいられるのだ。
4.睡眠は決断力を高める
大きな決断を下すとき、一晩「寝かせる」とよく言うが、それには十分な根拠がある。ある研究では、睡眠があなたの決断に影響を与える可能性も示している。人は眠っている間も無意識に思考をしており、それがより優れた決定を下すのに役立つというのだ。確かに、誰も人生の一大事をくたびれた頭で決めたくはないだろう。
5.睡眠は仕事への集中力を高める
充分な睡眠が取れていないという人は、仕事のためにもしっかり寝ることだ。充分な睡眠を取るからこそ、日中の時間帯に冴えた状態を維持できるということは、様々な研究が示している。睡眠不足時に比べて、あなたの「やることリスト」はずっと楽勝に感じられることだろう。短時間の仮眠でも集中の度合いは違ってくる。睡眠はまた、学習能力や問題解決能力も高めるのだ。
6.睡眠は脳を掃除する
あなたが家の中のゴミを集めて捨てるように、睡眠はあなたの脳内のゴミを処理してくれる。脳は睡眠時に「ゴミ」、つまり時とともに脳に溜まった毒素を「取り除く」ということが、神経科学によって分かっている。夜ぐっすり眠ると気分よくスッキリ目が覚めるのは、おそらくこうした理由からだろう。
さあ、これで睡眠時間を増やす準備はできましたか?
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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