北朝鮮の高位幹部で、韓国との交渉を主に担当していた金養建(キム・ヤンゴン)・朝鮮労働党統一戦線部長が12月29日、交通事故により死去したと、朝鮮中央通信が30日に伝えた。73歳。
発表された死因や状況などから、暗殺説なども取りざたされたが、韓国政府関係者は31日、「可能性は低い」と述べた。
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朝鮮中央通信によると、金氏は12月29日午前6時15分に交通事故で死去したとしている。
自動車の交通量の少ない北朝鮮で、早朝に交通事故で死んだという発表に、「平壌では意図的な暗殺との噂が飛んでいる」とも報じられたが、31日の韓国メディアは「暗殺の可能性は低い」とする韓国の情報関係者の話を伝えている。
脱北者らが運営する「自由北韓放送」は30日、金氏が北朝鮮西北部の中朝国境地帯の都市・新義州から「工場視察を終え、平壌に戻る途中、道路で軍のトラックと衝突して即死した」との説を伝えている。
一方、韓国の大手紙・中央日報は31日、韓国政府消息筋の話として、「金氏が政治的に穏健派で特定の派閥に属さず、利権にも介入したことがないため、政争に巻き込まれる可能性は薄い」と分析。金正恩第1書記も弔問に訪れ、葬儀委員会を組織するなどの点から、「他殺の可能性は低い」と伝えた。
北朝鮮では、金正恩第1書記が、叔父の張成沢氏を処刑するなど、処刑された幹部が100人に上るとの分析を、韓国の情報機関傘下の研究機関が発表している。
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