共産党の志位和夫委員長は12月24日、国会内で大島理森衆院議長と会い、これまで党として出席を見合わせてきた国会の開会式に2016年1月4日召集の通常国会から出席すると伝えた。開会式は天皇陛下が臨席するが、天皇制を批判する共産党は「かつて国政に関する政治的発言が含まれるなど、『国事行為』から逸脱している」として出席していなかった。時事ドットコムなどが報じた。
志位氏によると、共産党は1947年に現行憲法下で最初に開会式が行われた際に一部議員が様子を見るために出席したのを除き、一貫して開会式を欠席してきた。安倍政権に対抗して同党が野党に「国民連合政府」構想を呼び掛ける中での今回の方針変更は、共産党の現実路線への転換をアピールする狙いもありそうだ。
この後の記者会見で志位氏は、開会式での天皇陛下のお言葉の内容に関し、「この三十数年は儀礼的、形式的な発言が慣例として定着したと判断できる」と指摘。「今後は開会式に出席し、民主的な改革を引き続き主張したい」と述べた。
(時事ドットコム:共産、国会開会式に出席へ=「現実路線」アピールかより 2015/12/24 12:29)
共産党は2015年秋、党綱領に掲げる「日米安全保障条約廃棄」の凍結を打ち出しており、これも2016年夏の参院選をにらんだ現実路線の一環とみられている。
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志位氏はまた、天皇制について「天皇制の存廃については憲法上の制度なので、その解決は、情勢が熟したときに国民の総意で決定されるべきものだと党の綱領で明記している」と話した。
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