J.K.ローリング氏がまた「思い出し玉」を使って昔の記憶を呼び起こしている。
『ハリー・ポッター』の著者はシリーズを完結させた後も、作品にちりばめられた数々の秘密を、少しずつ明らかにし続けていることで知られている。11月27日、ローリング氏は「なぜハリーが自分の息子にスネイプ先生の名前を名付けたのか」というファンからの質問にTwitter上で答えた。
スネイプは、リリー(ハリーの母)への愛ゆえに、ハリーのために死にました。ハリーは許しと感謝から、彼に敬意を表したのです。
スネイプ先生は物語の当初、ハリーに辛くあたる存在だった。ところが後になって、彼がハリーを守っていたことが明らかにされ、彼のために死ぬことになった。ローリング氏は、それが、ハリーの母への愛だったことを明かしたのだった。
この投稿が、Twitterのハリー・ポッターファンに火をつけた。スネイプ好き VS スネイプ嫌いに分かれ、白熱した論争が巻き起こったのだ。
ローリング氏自身も議論に加わり、スネイプの隠された秘密がさらに暴露された。Twitterユーザーからの「スネイプは、本当はハリーを憎んでいなかったのではないか」との質問にローリング氏は、スネイプはハリーを心の底から憎んでいたとの考えを示した。
残念ながらそうではありません。スネイプはハリーに、(ハリーの父の)ジェームズへの憎しみと嫉妬を重ねていました。
そして、ローリング氏は、スネイプの性格についての分析を発表した。そして、スネイプが限りなくグレーな存在だったこと、ホグワーツの戦いでのスネイプを含む人々の死をハリーが称えていたこと、スネイプの悲劇などについて説明した。
スネイプは ''かなり'' グレーです。彼が聖人であるとはいえません。彼は執念深く、弱いものいじめもしていました。しかし、悪魔だとも言い切れません。彼は、魔法界を救うために死んだのですから。
スネイプを称えることで、ハリーもまた、赦されることを望んだのです。ホグワーツの戦いでの人々の死に、永遠に悩まされ続けないために。
スネイプは、リリーの心優しさを感じ取り、それを愛しながらも、それを真似することができなかった。これが、彼の悲劇だったのです。
ローリングはまた、スネイプがヴォルデモート卿と対峙した最後の瞬間がいかに勇敢だったかについても触れた。
スネイプは「理想」のために死んだのではありません。彼は自分自身の罪を償うために死んだのです。生き延びたいと思えば、彼はいつでも正体を現すことができました。
ヴォルデモートがハリーを狙った際、スネイプはそれがヴォルデモートにとって致命的となることを知っていながら、告げないことを選びました。スネイプが沈黙を守ったことがハリーの勝利を確実なものとしたのです。
彼はリリーが信じてきた大義を勝ち得たほかに、個人的に何も得られませんでした。彼はただ、正しいことをしようとしただけなのです。
その後、ローリング氏は再び、なぜハリーが自分の息子にスネイプにちなんで「アルバス・セブルス」と名付けたのかという話題に戻り、次のようにつぶやいた。
ハリーは、アルバスとセブルスの名前を長く記憶にとどめさせることを選びました。その2人とも、名前を引き継いでくれる家族がいなかったので。
ローリング氏はそこでTwitterから立ち去り、議論は終わった。しかし、ファンたちの疑問は尽きない。次のハリー・ポッター論争が起こるのを、今か今かと待っていることだろう。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー