かつて、「もの言う株主」として知られた村上ファンドを率いた村上世彰氏(56)が、株価を意図的に下げるなどの相場操縦をした疑いがあるとして、証券取引等監視委員会は11月25日、金融商品取引法違反の容疑で、東京都内にある村上氏の長女の自宅など関係先の強制調査に乗り出した。産経ニュースなどが報じた。
通産省出身の村上氏は、2004年に旧ライブドアの堀江貴文元社長からニッポン放送の株を大量購入する計画を聞いて株を買い集めたとして、インサイダー取引の罪に問われた。2011年に懲役2年執行猶予3年の有罪判決が確定している。
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村上氏はシンガポールに拠点を移して投資活動を行っていたが、2015年8月になって、長女の村上絢氏が運営する投資会社C&Iが東証1部上場の電子部品商社「黒田電気」の株式を大量に取得し、村上氏を社外取締役にするように株主提案した。議決権を行使した株主の約6割が反対して提案は否決されたものの、「もの言う株主の復活か?」と市場関係者の注目を集めていた。
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