高い人気を誇る、2人の若きフェミニストが男女平等について意見を交わした。この素晴らしい対談をぜひ紹介したい。
ノーベル平和賞の受賞者、マララ・ユスフザイさんの新しいドキュメンタリー映画「わたしはマララ」公開にあたり、上映会がイギリスで開催された。その上映会で、俳優で国連ウィメンの親善大使のエマ・ワトソンさんが、マララさんにインタビューした。そのときの動画と考察が11月4日、エマ・ワトソンの公式Facebookページで公開された。
2人は、18歳のマララさんが自分のことをフェミニストだと考えるようになった経緯や、男女平等を目指すにあたり、いかに男性を巻き込んでいくかが重要であるかについて語り合った。
「『フェミニスト』とは、とても使いかたが難しい言葉です」と、マララさんはエマさんに語った。「初めてフェミニストと呼ばれたとき、周囲の反応は、賛成と反対に分かれました。そこで、言おうとしていた『私はフェミニストかもしれません』という言葉を飲み込んだのです。その後、エマさんがスピーチで、『私でなければ、誰がやるのか。今でなければ、いつやるのか』と話しているのを聞きました。そのときに、確信したのです。自分をフェミニストと呼ぶことは、何も間違っていないのだ、と」
私はフェミニストです。私たちみんながフェミニストであるべきです。だって、フェミニズムとは、平等を意味する言葉だから。
エマさんは、今回の対談で、マララさんのこの言葉に大きく心動かされたとFacebook上の投稿でコメントしている。
エマさんは、インタビューで「マララさんが自分をフェミニストと考えているか」という質問をするつもりだったけれど、インタビュー直前で気を変えたという。けれどもマララさんは、対談中に、みずから(偶然に)その問いへの答えを語り、エマさんを驚かせたという。
マララさんは、人々はフェミニズムという言葉の本当の意味を忘れてしまっていることを指摘。「私はフェミニストですし、私たちみんながフェミニストであるべきです。だって、フェミニズムとは、平等を意味する言葉だから」
マララさんは、自分の父親を例に挙げ、男性は男女平等運動に加わることができ、加わるべきでもあると話した。「私の父は、この世のすべての親たちの手本となるべき存在です。もしも男女平等を望むのなら、もしも女性に対等な権利を望むのなら、男性が一歩踏み出す必要があります。変化をもたらしたいのならば、みんなが協力しなければなりません」
これは平等についての話、フェミニズムについての話、私たちはみんな人間だと声を上げることについての話です。性別が違うというだけでなぜ区別するのですか?
インタビューの終わりに、女性の権利を訴えるマララさんは、性別の違いによって、どんな人の夢も妨げられてはいけないと語った。「あなたの性別によって、あなたが望むものを選べないようなことがあってはいけないのです。それが平等であり、フェミニズムであり、全ての人はみな同じだと考えるということです。なぜ性別が違うだけで、隔たりをつくってしまうのでしょうか?」
エマさんはインタビューを振り返り、フェミニスト運動が「派閥化してしまう」ことはあっても、結局はみんな同じ目標に向かって活動しているのだと学んだと書いた。
「自分はフェミニストだと言うことが、恐ろしいことではない社会、堂々と言える社会をつくりましょう。あらゆる人を温かく歓迎し、迎え入れる運動にしたいのです。本当の変化をもたらすために、みんなで手をつなぎ合って進んでいきましょう」
今後も、このふたりのフェミニストの共演に期待したい。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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