元陸上競技選手でタレントの武井壮(42)が11月4日、無計画で自分のやりたいスポーツを選択することについてツイートし、話題になっている。武井はそれぞれのスポーツの、プロのレベルや収入・待遇などを知った上でスポーツを選択するのと、知らないで選択したのとでは、違う結果になると説いている。
武井は、陸上の十種競技で1997年、日本チャンピオンに輝いている。しかし武井は、リクナビネクストジャーナルのインタビューで、チャンピオンになったけれど「実はひどくがっかりした」と語っている。その理由は、「チャンピオンになったらスターになれる、人生が開けると思ったのに、街を歩いていても誰も自分に気づかない」ことだった。そこで、武井はテレビでたくさん放映されているゴルフに転向。アメリカに留学した。
この時の思いについて、武井はFacebookに次のように綴っている。
マイナー競技で日本一になった時、小さな業界での地位以外、お金も知名度も世間の評価も手に入らず愕然とした。。
スポーツを20年やって日本一になって自分の力で世界を変えられるかもしれないって偶然に人生を賭けるのはとても危険で、社会での成功者は誰もが自分より多くを学んでいる事にその時気付いた。
(中略)
アスリートでいる、ということだけで何故か特別な意義のあることをしていると勘違いしていたのかもしれない。
身体を動かせばチヤホヤされて経済力がなくてもアマチュアだから仕方ないと許容されて、親にすら甘やかされていた気がする。
もしあの頃に、今と同じくらい世の中のことに目を向けて毎日勉強できていたら、もしどうすればスポーツを主体とした生活の中で収入を増やせるのかを考えて努力できていたら、もし今と同じくらい周りの人達が自分の言葉や態度で笑顔になれるのかを考えられていたら。。
きっと結果は変わっていたと思うし、陸上だってゴルフだってもっと何年も登れる限りのところまで活動できていたと思う。
(武井壮 Facebookページより 2015/04/16 16:30)
武井は世の中のことを知らなかったから「お金のためにスポーツやってんじゃない」と言えたのではないかと告白している。「本当はもっと幸せになりたかったしもっとお金も欲しかったし、もっと有名になってもっと楽しく暮らしたかった」と暴露。「もし自分がそのスポーツをはじめる前に、もしくはアスリートの生活をしながら学習することを厭わなければ成功できたんじゃないか、成功の定義にもよるけど、最低限自由に練習環境や生活環境を選ぶ経済力があってさらに新しいスポーツや趣味、経済活動を自由にスタートできる社会的な知名度や経済力を手に入れることはできたんじゃないかと今も後悔している」と振り返った。
なお、世界の13カ国、7種類のスポーツについて、17のトップリーグ333チームに所属する選手の平均給与額を調査した「グローバル・スポーツ・サラリー・サーベイ 2015」によると、日本のスポーツのトップリーグの選手たちの平均給与額は次のようになっている(1ドル=121.08円で計算)。
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