東京都渋谷区で、同性カップルを結婚に準じる関係と公的に認める全国初の「パートナーシップ証明書」の交付が11月5日から始まった。
渋谷区内に住むLGBTアクティビストの東小雪さん(30)と、パートナーの増原裕子さん(37)が午前8時20分ごろ、区役所を訪れ、第1号となる証明書を受け取った。
増原さんは「住んでいる町でパートナーを家族と認められて感激しています。自治体レベルの取り組みですが、区のパートナー証明書では解決できない相続の問題などもたくさんあります。自治体の動きをきっかけに国民的議論になってほしい。日本でも同性婚を実現してほしいと思っています」
証明書の用途について「病気や事故、不動産など、人生の転機を迎えるときに使えるもの。保険もかけたいし、住宅の購入も考えていますが、共同でローンを組めないのが大きなハードルになっているので、チャレンジしてみたい」と希望を述べた。
東さんは「証明書が発行される前から結婚式も挙げて一緒に仕事もして家族だと思っています。でも制度や社会の中で認めて頂けない残念な思いもたくさんしました。渋谷区に認めていただいて、これから暮らしやすくなってほしいし、同性同士で暮らす人はたくさんいるので、少しでも社会の中で平等になっていけばと思います」と話した。
2人には長谷部健区長が直接「おめでとう」と声をかけた。増原さんは「区内で有効に使えるのか。実際に不動産などで断られることがないように周知していただければ」と要望。長谷部区長は「これからがスタートであり、今後、制度の定着及び普及に向けて、しっかりと取り組んでいきたい。引き続き、区民や事業者への周知啓発などを行いながら、LGBTの方々誰もが希望を持ち、自分らしく生きることのできる多様性を尊重する社会を推進していきます」とコメントを出した。
渋谷駅前のハチ公の銅像には、渋谷区のパートナーシップ証明書発行を祝う虹色のたすきがかけられた。
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