SEALDs 奥田愛基さん、安保法採決の議事録は「改竄。許してはならない」

「このようなかたちで、議事録を残すということは許してはならないと思う」

参院平和安全法制特別委員会の議事録「改竄」問題などで記者会見する学生団体「SEALDs(シールズ)」の奥田愛基さん(右)。中央は弁護士の水上貴央氏、左は広渡清吾専修大学教授=15日午後、東京・永田町の参院議員会館

安全保障関連法案を審議した参院特別委員会の議事録に、速記録には記載がなかった文言が後から付け足されたとして、法案に反対していた学生グループ「SEALDs」の奥田愛基さんらが10月15日、抗議の記者会見を開いた。「改竄と断じるほかなく、ただちに撤回すべき」として、訴訟も含め対応を検討するとしている。毎日新聞などが報じた。

会見したのは奥田さんと、専修大教授の広渡清吾さん、弁護士の水上貴央さん。参院特別委の中央公聴会や地方公聴会で公述人を務めた。

3人は、9月17日の参院特別委の速記録には、鴻池祥肇委員長による法案可決の宣言が「議場騒然、聴取不能」と記載されていたのに対し、その後、鴻池氏の判断で議事録に「法案について可決すべきものと決定した」という文言が加えられたことを指摘。水上さんは「議事録は現実に行われたことを記録するためのものだ。特別委で存在したとは認められない事実を後から恣意的に加筆するのは改竄であり、許されない」と批判した

■参考:速記録と議事録

奥田さんは、「このようなかたちで、議事録を残すということは許してはならないと思う。ないことを、あるというのはおかしい。もし国会で議論することや議事録、正当なプロセスが踏めないのであれば、国会や委員会がなぜ必要なのかというそもそもの前提が崩れると思う」と主張。「わかっちゃいるけどやめられないという体制や、論理的な構造を無視してやるというのは、安倍政権が問題として名指ししている国々の議会と、同じような運用の仕方ではないのでしょうか」と訴えた。

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