三宅洋平氏「政権取る気あるのか?」脱原発派がバラバラだと批判

三宅洋平氏が「デモをやっても変わらない」という意見を批判。原発反対派は一丸となるべきだと檄を飛ばした。

ミュージシャンの三宅洋平氏が8月12日、東京・渋谷で開かれた無料ライブ「ワールド・ピース・フェスティバル」で、「デモをやっても変わらない」という意見を批判した。原発再稼働や安保法案に反対するデモが、行われなくなるような世の中になるほうが「ぞっとする」という。

ワールド・ピース・フェスティバルは、ミュージシャンらが安保法案や原発再稼働に意見表明し、平和を願うという趣旨で開催したもの。三宅さんは川内原発が再稼働した11日の前日に現地訪問したときの体験を交えつつ、ステージから原発再稼働反対を訴えた。

三宅さんが川内原発を訪問した日、ゲートの前では、再稼働に反対する人たちがデモを行っていた。参加者には「半年前からテントを張って運動している、左翼のおじちゃんたち」もいたという。

「暑いなか、何千人でトコトコ歩いて行って、(原発の)ゲートの前で『セーンダーイゲーンパーツ、再稼働ハーンターイ!』って言って、何が変わるのかって思うかもしれない。

でもさ、60〜70の左翼のおじちゃんたちが、夜を徹して『人間の鎖だ』って、腕を組んでゲートの前に座り込んでさ。俺は選挙後にストーカーされたりもあって、左翼は大っ嫌いになっちゃったけど、そのおじちゃんたちに向かって『何の意味があるのか』なんて言えないし、そうも思わない。

原発が再稼働するっつーのに誰もデモしなかったら、そっちのほうが俺はぞっとするんだよね。(安保法案に反対して、国会前などでデモ活動を行なう)SEALDsについても、『誰それがバックに付いてる』とか色々言われるかもしれないけど、あの子たちがあそこで、大声を挙げないほうが、俺はぞっとするんだよ」

三宅氏は、デモだけで何かが変わらなくても、その次に何ができるかを考える人が出てくると主張。自身もそう考えて、2013年の選挙に出たと明かした。

一方で、現在の原発再稼働への世間の関心は、どんどん薄れていくと懸念。川内原発からの帰りに新幹線で再稼働のニュースを見た際のエピソードを次のように語った。

「左翼のおじちゃんたちが、あのボロボロのズボンはいて、ボロボロの上着を着て運動しているのに、やっぱり(川内原発は)動いちゃったってのが悔しくて。おじちゃんたちも悔しかっただろうなって。そのニュースを新幹線のなかで見て、一人で見て泣いちゃった。

だけど、周りはパソコンしたり、スマホ見たり。まるで再稼働なんてなかったみたいな感じで、『どうなってんだよ、この国は』って思った」

三宅氏は、川内原発の停止期間が690日以上に及んでいたことをあげ、「築き上げた結晶を一瞬で無くしてしまった」と落胆。再稼働の決定について自分が一切、関わることができなかったと主張し、「俺たちが政権を取らないと、原発は止まらないんだよ」と叫んだ。

しかし、自身が再度選挙に出るのかということについては、現在の世間の雰囲気を顧みると怖いとの思いがあることを告白。「じゃあ、政権取る気、あるのかっつー話で。俺含めよ。俺はもう1回、選挙出るのビビってるよ。今の空気の中で出てもアレと同じぐらいのこと出来ねーんじゃないかと思ってビビってる」と胸の内を明かした。

そのうえで三宅氏は、2013年の選挙について「自民公明あわせて2600万(票)。それ以外が3300万票入れた。数の原理で勝ってるのに政権取られた」とコメント。原発再稼働に反対する政党が「一つになれていない」状態を批判し、「内ゲバ」をしていると批判。「いつまでやるんだよそれを」と、原発反対派が一丸となるべきだと檄を飛ばした。

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Posted by 三宅 洋平 on 2015年8月12日

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