【ロッテお家騒動】「一族はなぜ日本語でしゃべるのか」 韓国で広がる批判

8月2日、重光宏之・前日本ロッテ副会長のたどたどしい韓国語を聞いた韓国民は少なからず驚いた。当然、韓国語を流暢に話すと思っていた宏之氏の口から、不慣れな日本語風の韓国語が聞こえたからだ。
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8月2日、SBSとのインタビューで、辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)前日本ロッテ副会長のたどたどしい韓国語を聞いた韓国民は少なからず驚いた。当然、韓国語を流暢に話すと思っていた宏之氏の口から、不慣れな日本語風の韓国語が聞こえたからだ。

7月30日、日本語で行われたKBSとのインタビューの後に「韓国企業、韓国人なのか」と非難する世論が起こるや否や、宏之氏は8月2日、KBSSBSとのインタビューで「日本で生まれて日本で教育を受け、韓国語も勉強したが、仕事が忙しくて忘れていた」と謝罪をした。しかし、すでに世論は冷え切った後だった。

3日に韓国に帰国した宏之氏の弟・辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)韓国ロッテグループ会長も同じだった。宏之氏に比べれば韓国語がはるかに流暢だったが、やや長い韓国語を話すと日本語感に溢れる言葉が飛び出した。

롯데의 경영권을 두고 형과 갈등 중인 신동빈 회장이 입을 열었습니다.신동빈 롯데 회장 일본서 귀국, 대국민 사과"아버지 건강상태 언급하기 곤란""가까운 시일 내에 형과 아버지 만날 것""롯데는 한국 기업… 매출 90% 한국에서 일어나"자막 영상 보기 >> http://bit.ly/1Ie72XG

Posted by 채널A 뉴스 on 2015年8月2日

このように親子に「日本色」が濃いのは、日本と切っても切れない社会的、環境的要因によるものだ。父・辛格浩(シン・キョクホ、日本名:重光武雄)会長は、早稲田大学化学工学科を卒業し、妻は日本人・重光初子氏だ。息子である宏之・昭夫兄弟は日本で生まれて小学校から高校まで通い、青山学院大学を卒業した。

社会生活も日本と切り離せない。昭夫氏は1981年野村證券に入社し、1988年に日本のロッテ商事に入社。その後、日本と韓国を行き来しながら仕事をしてきた。宏之氏は、日本のロッテで主に働いた。

武雄氏は、自分が文書で決済する場合は「重光武雄」と書く。武雄氏は兄を「重光宏之」、弟を「重光昭夫」という日本名で呼ぶ。武雄氏と長男・宏之氏との会話もそうだった。親子は流暢な日本語で会話をし、武雄氏も次男を「昭夫」と呼んだ。二人の兄弟の人生60年のうち半分以上を日本で過ごしたことを考えると、韓国語よりも日本語が馴染み深いのは当然でもある。

7月31日、KBSが報じた武雄氏と宏之氏の肉声音源。流暢な日本語で会話していることに、韓国人は驚いた。

しかし、宏之氏が音声を公開した時は予想外だっただろうが、現在はロッテ一族の国籍と兵役忌避疑惑にまで波紋が広がっている。

宏之・昭夫兄弟はかつて日本国籍を取得し、徴兵制のある韓国で兵役義務が免除された後、韓国籍を取得した。

経営権争いに破れた兄・宏之氏も日本国籍で韓国の兵役を避けた。武雄氏の場合ははっきり確認されていない。(時事フォーカス、2月26日

昭夫氏は41歳まで日本国籍を維持し、兵役を免除された。1955年2月生まれの昭夫氏は、その年の4月に韓国の戸籍、10月に日本の戸籍にも記載された。当時、韓国の国籍法は外国籍を取得すれば、韓国籍を自動的に喪失すると規定していた。昭夫氏は1996年6月、法務部からの指摘で韓国籍を喪失したが、2カ月後の同年8月に韓国籍を回復している。(1月30日、メトロ新聞

このように国籍を巡る批判が広がるなか、周辺の関係者は親子が「韓国籍の人」だと強調している。そして、このような韓国の世論への寂しさも示した。武雄氏の弟・辛宣浩(シン・ソンホ、日本名:重光宣浩)サンサス商事(日本の食品会社)社長は3日、ソウルのロッテホテルでこう話した。

「兄(武雄氏)が半世紀にわたって、韓国のために努力してきた。それにもかかわらずそのように話をするのは少しあまりにも寂しいことだ。多くのお金を日本で稼いで、韓国に投資をしたのに韓国のお金を日本に持って行ったかのように言う。(武雄氏は)日本でも高官から5〜6回帰化してくれという要請を受けたが、絶対そうしないと断った」(8月3日、連合インフォマックス

甥・宏之氏にも言及した。「アジア経済」7月3日の報道によると、宣浩氏は「ドンジュは韓国が大好きで、韓国的だ」とし「祖父、祖母、伯母の祭祀を一度も欠かしたことがなく、韓国で親戚に会うのを楽しみにしている韓国的な人だ」と述べた。

「聯合ニュース」7月3日の報道によると、昭夫氏も「ロッテが日本企業なのか」という記者の質問に「韓国企業」と強調しながら、「95%の売上高は韓国で上げている」と強調した。

しかしロッテが、今回の経営権の紛争を終息させても、「日本企業ではないか」という韓国人の民族感情から来る疑問は、簡単に払拭できないとみられる。

グループの頂点にある会社が日本法人であることも議論になっています。韓国ロッテグループの頂点にある会社はホテルロッテですが、ホテルロッテの日本側の株保有率は99%を超えています。韓国ロッテが得た利益は、最終的に日本の株主の分け前になるので、韓国で稼いだお金を日本に持って行くのではないかという懸念が出ています。(8月3日、YTN

【訂正】2015/08/09 23:13

当初、本文の引用の中で「1955年2月生まれの武雄氏は」としていましたが、正しくは「昭夫氏」でした。

この記事はハフポスト韓国版に掲載されたものを翻訳しました。

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