玉音放送の原盤、音声をネットで公開 これまでの音源との違いは?

宮内庁は8月1日、昭和天皇がラジオで国民に終戦を告げた「玉音放送」の原盤(玉音盤)の音声を初公開した。
宮内庁

宮内庁は8月1日、昭和天皇がラジオで国民に終戦を告げた「玉音放送」の原盤(玉音盤)の音声を初公開した。終戦を決断した「御前会議」が開かれた皇居内の防空壕の現状を撮影した写真や映像と併せて、宮内庁の公式サイトで掲載した。

毎日新聞によると、玉音放送の音声は1945年8月15日正午、全国でラジオ放送された。録音は、前日の8月14日夜に宮内省(当時)で行われたという。原盤は2枚組みと3枚組みの計5枚で、戦後、皇室の所蔵品として宮内庁が保管していた。3枚組は1枚に破損があったが、2枚組の方は再生が可能だった。

専門家に依頼して約70年ぶりに再生・録音したところ、音声が明瞭になり、約4分40秒あった従来の音源より10秒ほど短くなった。昭和天皇の声がやや高く聞こえるという。宮内庁の担当者は「原音を忠実に反映しており、昭和天皇の声の自然な感じが出ている」と話している。天皇、皇后両陛下と皇太子さま、秋篠宮さまも6月末に原盤の音を聴いた。

玉音放送をめぐっては、日本が降伏すると知った陸軍省の若手将校らが、これを阻止するため放送を妨害しようと、皇居に侵入したりNHKの放送会館を占拠したりして「玉音盤」を奪おうとしたが失敗に終わっている。

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