12歳の少年マシュー・フローレスくんは他の人とちょっと違う。彼は迷惑郵便が大好きだ。
つい最近まで、少年にとって広告が唯一の読み物だった。フローレスくんは活字が大好きなので、7月24日、ソルトレイクシティーの郊外にいる郵便配達人のロン・リンチさんに、もっとみんなが捨てそうな「迷惑郵便」を読ませてもらえないかお願いした。
リンチさんは、どうしてフローレスくんがこんな奇妙なお願いをするのか尋ねてみた。リンチさんは、その時のフローレスくんの返答を自身のFacebookに詳しく書いた。その投稿は、とても心温まるものだった。
「今日、フローレスくんのアパートに郵便物を届けていたら、彼が広告を読んでいるのを見かけました。その時、彼は私に、自分が読める余分な郵便物はないかと尋ねてきたんです」とリンチさんは書いた。「彼は『本が読みたいんです』と言ったので、『図書館に行ったらたくさん本があるよ』と言いました。でも彼は、『家に車はないし、バスに乗るお金もありません』と言いました」
リンチさんはFacebookの友達に、フローレスくんのために本を分けてもらえないかと尋ねた。
「彼と同じくらいの子供たちは、ほぼ電気製品を欲しがるのに! 彼の望みは素晴らしい、そして、私がお手伝い出来たら、彼はきっと微笑んでくれるはず!」
「彼は私を当てにしている」と、リンチさんは文章を結んだ。「だから、私はみなさんを当てにします!」
地元ニュースのKSLによると、リンチさんは、このFacebookの投稿で、5〜60冊くらいの本が集まるだろうと考えていた。しかし、リンチさんのお願いはネット上で拡散した。
「イギリス、オーストラリア、インドを含む世界中の人から本が送られました」とリンチさんは語った。彼はハフポストUS版に、これまで数百冊の本がフローレスくんの元に届いており、さらに数百冊届きそうだと話し、人々の気前の良さに驚いているという。
マシュー・フローレスくんと妹のジャスミンさん、そして届けられた本
「起きたことに呆然としています。そして、恐縮するばかりです」とリンチさんは話した。「少しは信用してもらえたのかなと」
リンチさんは本を送ってくれたり、寄付してくれたりした人全員にメッセージを送った。
「気にかけてくれたみなさんが、今回の出来事の本当のヒーローです。神のご加護がみなさんにありますように。そしてみなさん本当にありがとうございます!」
本が初めて届けられた時、フローレスくんは信じられないといった様子だったという。
「『この本は君のものだよ』と言ってくれたんです」とフローレスくんは26日、地元紙「ソルトレイクシティズ・デザートニュース」に答えた。「何かの間違いだと思っていました。でも、僕のために届けられたんだと」
フローレスくんは、他の子供たちと本をシェアするのが待ちきれないという。そして、どの本も必ず最後まで読むと
約束した。
本を送りたい場合は船便で下記の住所まで。
Mathew Flores
c/o Sandy Post Office
8850 S 700 E
Sandy, UT 84070
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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